若い発想で商店街の魅力を発信してもらう三重県四日市市の「高校生による魅力創出事業」の活動報告会が12月22日に開かれた。県立四日市高校新聞部と県立四日市商業高校の課題研究「シティマネジメント」講座の受講生が成果を発表。新聞、映像とメディアは異なるが、実際に商店街を取材しての活動に、商店街の人たちも元気をもらった様子だった。
会場は市地場産業振興センター(じばさん)で、四日市高校の6人、四日市商業高校の7人が、それぞれ活動風景などを映しながら報告した。その後、森智広市長や四日市商店連合会の森修平会長、長谷川進副会長、近鉄富田駅前通り商店会の相馬弘徳代表らと向き合い、活動の感想などを話した。

A4サイズの紙面から伝わる商店の真剣さや客への愛
四日市高校新聞部の生徒たちは、富田の和菓子店「清華堂」やカフェ「CAFÉ ENISHI」を訪ねて取材し、店が大事にしている材料や品質管理の考え方、接客や提供する食事に込めた気持ちなどを写真とともにまとめ、A4サイズの「四高生新聞」として発行した。地元の商店にも配り、商店会の相馬代表は「通りの店の数も少なくなりましたが、生徒さんたちの活動に元気をもらいました」と話していた。
なお。この発信活動は県高等学校文化連盟新聞部門が主催する「三重県高等学校新聞コンクール」の優良賞を受賞。さらに、来年夏に秋田県で開催される「あきた総文2026」への出場にもつながったという。

商店街に恋するようなドラマ仕立ての映像でPR
四日市商業高校の生徒たちは、商店街の店主らに取材し、商店街に恋するイメージでドラマ仕立ての映像をつくった。商店街には10台のデジタルサイネージ(電子看板)が設置され、ここで発信。ふだん、商店街にあまり来ないという若い世代にも強くアピールしたようだ。商店連合会の長谷川副会長からは「次はどうなるかな、というのをさらにつくってほしい」と、突然のリクエストも飛び出した。
この活動は大分大学の実行委員会が主催する「高校生なるほどアイデアコンテスト2025」で大分県教育委員会教育長賞を受賞した。さらに、この活動を見て、名古屋国税局から「20歳未満飲酒禁止啓発運動」で使う動画の制作をしてほしいとの依頼が飛び込んだそうで、年明けに撮影し、4月から国税庁のYouTubeに掲載されることが決まっているという。










