おむつに頼りすぎない育児をしませんか――。四日市市ときわの中谷歩さん(38)は、子ども自身が気持ち良く排泄でき、トイレに行く習慣を身に着けられる子育てを実践し、その楽しさを伝えている。【布おむつを手にする中谷さん=四日市市ときわで】
第1子を出産した10年前は、紙おむつと母が用意してくれた布おむつを併用。布おむつの時は、子どもの表情や様子から、排泄しているのが分かった。「おむつの中ではなくオープンな状態でする方が気持ち良いと感じるのでは」と感じたそうだ。
当時住んでいた京都で、おむつなし育児を楽しむグループに参加し、赤ちゃんの排泄についての知識を深め、講演会やワークショップなども開催。四日市市に転居後は、おむつに頼り過ぎない子育てを広める「チッチの会」を4年前に立ち上げ、ブログや講演会などで体験を語っている。
おむつを替える時は「さっぱりしたね」と話し掛け、歩けるようになるとおむつを外し、大人がトイレに行く姿を見せて「トイレですると気持ち良いね」と声を掛ける。1歳ごろまでは尿量が少ないため、紙おむつをごみとして捨てるより、濡れた場所を拭く方が楽だと感じた。余裕の無い時は無理せずおむつを使い、負担を減らした結果、2人の子は2歳半までにおむつをしなくなったそうだ。
1日5分おむつを外し、トイレに誘うことを勧める中谷さんは「これを1年続けるとトイレに行く習慣が身に着き、次のステップにつながる。子どもとのコミュニケーションとして、親子でおむつに頼り過ぎない生活を楽しんで」と笑顔で語った。
(2020年5月16日発行 YOUよっかいち第184号掲載記事)