保護犬という選択肢を カフェとSNSで情報発信

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 犬を飼いたいと思った時、ペットショップ以外の方法があることを知ってほしいーー。新たな飼い主を待つ犬と、新しい家族を受け入れたい人をつなぐ場所として、東海地方では珍しい「保護犬カフェ ミカサ」を四日市市高角町で経営する坂本美和さん(37)。留学経験を生かし大型犬グッズの輸入や移動販売を経て2018年にオープン。これまでに約80匹の譲渡が成立した。

 捨てられたり、迷子で保護、繁殖引退、ブリーダー崩壊など様々な事情で保護された犬を保護犬と呼ぶ。そうした犬の行き場として保健所があるが、一定期間飼い主が見つからなければ殺処分となる。

 坂本さんは「犬のことで困った時の相談窓口になれれば」と話す。SNSや店頭で保護犬の情報を発信、アクセス数は一日4千件を超えるそうだ。店内では坂本さんが飼うゴールデンレトリバーなどを始め、数匹が自由に過ごしている。ただし、「ふれあい」目的の来店は断っている。「実態を多くの人に知ってほしくてカフェスタイルにした。コーヒー1杯で良いので注文をお願いしたい」と話す。

 保護犬の多くは成犬で、健康状態は悪い。最近では、ビニール製のゴミが混ざった糞を何度もしたそうだ。人間を警戒することも少なくないが、愛情をもって接すれば数日で落ち着くという。坂本さんは「保護犬は飼い主と歩幅を合わせられる点がメリット。子犬はかわいいけれど元気過ぎで結構大変」と笑う。譲渡希望者には犬の性格、病気、障害がある場合は状態を全て説明し、飼うかどうか判断してもらう。保護犬に戻らないための必須事項として家族構成や年齢も確認する。

 坂本さんは「遺棄は犯罪。飼えなくなった人、飼いたい人、安心して生きる場を必要としている犬を繋ぐ場として、このカフェが活用されればうれしい」と真っすぐな目で話した。

 ミカサの情報はインスタグラムまたはブログで。土日のみランチ営業あり。金曜定休。詳しくはTEL059・324・8621へ。

(2021年5月15日発行 YOUよっかいち第196号掲載)