1600リレー五輪代表狙う 川端魁人選手

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  5月にポーランドで開かれた世界リレーの男子1600㍍リレーに出場し、日本の五輪出場枠獲得に貢献した川端魁人選手(22)は、鈴鹿市立創徳中学校の教諭で、四日市市在住、東京五輪の代表選考会を兼ねた6月末に開かれる日本陸上競技選手権大会(大阪府、長居スタジアム)の400㍍に出場する。自身の五輪出場を賭けた戦いに挑む。【世界リレーでの日本代表ユニフォームを着て、校庭でガッツポーズをとる川端選手=鈴鹿市三日市町で】

 松阪市出身の川端選手は、嬉野中学校で陸上競技を始め、宇治山田商業高校に進学。3年生の時には、全国高校総体で1600㍍リレーなど3種目に出場し活躍した。中京大学(愛知県)では、「中高校時代の先生の言葉があって今の自分ある」と感じたことや、人に教えることにやりがいを感じ、教職を目指した。

 教員採用試験後の昨年10月、木南道孝記念競技会男子400㍍で、46秒03で優勝。五輪出場が視野に入り、「人生で一番練習した」という。

 大学卒業後に四日市に転居し、平日は午後3時から鈴鹿市や四日市市の競技場で練習に励む。四日市に住むのは、同市中央緑地陸上競技場にナイター設備があり、就業時間後に練習ができるため。遅くても午後11時までには就寝。栄養バランスを考えた食事を自炊し、身体のメンテナンスにも時間をかけるなど地道な努力を続ける。

 恵まれた練習環境ではないが、高い集中力と徹底した自己管理で乗り越え、世界リレー決勝出場選手最高のラップタイム45秒44を記録した。急に伸びたと言われることも多いそうだが、「やりたいことの優先順位を決めて、練習以外の時間も競技を意識した生活をしてきた。練習量は裏切らない。教え子たちにも自分にしか伝えられないことを教えたい」と語った。

 日本選手権は24日が予選で25日が決勝。それを受け、28日に代表が決まる。川端選手は「日本選手権では高順位で五輪代表入りを果たし、五輪ではラップタイム44秒代を出し、日本チームの決勝進出を目指す」と健闘を誓った。

 

 

 

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