「考えを知ってもらえたら」 フェーズフリー協会が絵本寄贈 

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 四日市市消防本部は7月7日、今月から新築される四日市市南消防署に、身の回りにあるものやサービスを災害時にも役立てる「フェーズフリー」の考えを取り入れようと、一般社団法人フェーズフリー協会(東京都文京区)の佐藤唯行代表理事をアドバイザーとして委嘱した。また、同協会からは、佐藤代表が発行したフェーズフリーをテーマにした絵本「わたしの、いつもの。」が20冊、同消防本部に寄贈された。【絵本を人見消防長に手渡す佐藤代表理事(左)=四日市市西新地で】

 委嘱式が四日市市西新地の消防本部であり、人見実男消防長が佐藤代表理事に委嘱状を手渡した。続いて、同協会から絵本が20冊贈られた。

 絵本は女の子が、日頃から持っているかさを「もしものとき」に役立てるなどといった内容の物語。今後は新築される四日市市南消防署や防災教育センターなどで活用されるという。佐藤代表は「フェーズフリーの考え方を新しい庁舎に取り入れることを知ってもらえたら。地域の人の生活を守る、その思いが込められたことを絵本を通して感じてほしい」などと話していた。

 新しい南消防署は2022年度10月に新築工事を終え、同3月末までに旧庁舎の撤去工事や駐車場、訓練場などを整備する予定。訓練施設の屋外階段を活用し、庁舎の屋上部分を津波避難施設として利用するなどの計画で進められているという。