時代に沿った訓練も、イオンモール四日市北で特別消防訓練

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 秋の全国火災予防運動期間中の11月11日、三重県四日市市富州原町のイオンモール四日市北で特別消防訓練があった。ドローンを使って空から現場の状況を把握したり、119番通報した人のスマートホンから映像を送ってもらって現場と消防が連絡を取り合ったりするなど、時代に沿った新しい訓練もした。【店舗屋上への一斉放水訓練=四日市市富州原町】

 コロナ禍で各地の消防訓練は縮小されたりしてきたが、この日は久しぶりの本格的な訓練。「訓練で経験を積んでおくことが何より大切」という。四日市市消防本部から消防車7台、救急車1台など10車両、市消防団富洲原分団、イオンモール四日市北の自衛消防隊など約190人を含む計約230人余が参加、11車両が投入された。

 店内に多くの買い物客がいる時間帯に1階飲食店から出火し、自衛消防隊が初期消火にあたり、従業員が懸命に避難誘導するなか、火災が広がっているとの想定。店内からけが人を運び出し、屋上で助けを求める人をはしご車で救出するなどの訓練が続いた。

 市消防本部は3台のドローンを保有しており、この日は2021年10月に使い始めた最新の3台目を使って現場の映像を地上のモニターへ送った(ドローンは画面右下)。対象物の温度差を表示できる赤外線カメラや、空から声で呼びかけができるスピーカーも備えている。

 スマートホンで現場と消防がやりとりできる「119番映像通報システム」は、通報をした人の了解を得て、指定のURLに映像を送ってもらい、現場の状況を把握したり、心臓マッサージを遠隔で支援したりすることができる。四日市市、桑名市、菰野町の119番通報をキャッチする三重北消防指令センターがこのシステムを導入しており、活用が可能だという。