民族衣装からウクライナを考える写真展が開幕、トナリエ四日市

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 美しい民族衣装からウクライナの文化や歴史を知り、今も続くロシアの軍事侵攻の現実に目を向けてほしいと、「ウクライナチャリティ写真展in四日市『シーリ』ウクライナ民族衣装の美」」が11月24日、四日市市のトナリエ四日市で始まった。12月1日まで、入場無料。【民族衣装の写真パネルに囲まれた会場で開会あいさつをするポノマリョヴァ・アンナさん=四日市市安島1丁目】

 会場はトナリエ四日市4階のわくわく・ふれあい広場で、23枚の写真パネルが並んだ。「親愛なる」とか「誠実」を表す言葉「シーリ」をタイトルに、ウクライナの民族衣装を紹介した写真プロジェクトは、欧州で反響を呼び、各地で開催された。日本では数枚の写真が東京などで紹介されたことはあったが、これだけの枚数で紹介されるのは初めてという。

 結婚式や記念日に着るドレスや花飾りなどを身につけたモデルたちは、ウクライナの歌手など有名人。パネルの説明文は、衣装のほか、モデルについても紹介している。

 初日は午後1時から開会セレモニーがあり、主催者で四日市市在住のウクライナ人、ポノマリョヴァ・アンナさんが開会あいさつをした。「ウクライナは今も爆撃の恐怖の中にあり、最近はインフラ設備が攻撃され、電気がつかなくなっているところもある。ウクライナは多くの人に支えられて戦い続けており、この写真展がウクライナの人々の命を救う力のひとつになってほしい」と日本語で訴えた。

 写真パネルは四日市ライオンズクラブの協力ですべて新しく作成。福岡利樹会長に、アンナさんから感謝の印として、ウクライナのペトリキウカ(ペトリキフカ)装飾が贈られた。ユネスコ無形文化遺産にもなっていて、愛知県豊橋市在住のウクライナ人作家、シュラムコワ・ナタリアさんが制作したものという。

 会場には募金箱が置かれており、集まった寄付金をウクライナの医療支援のために送る。写真展は、県内の他市にも巡回する計画があるという。

 

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