しめ縄づくり風情も楽し、四日市の楠歴史民俗資料館

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 三重県四日市市楠町本郷の市楠歴史民俗資料館で12月4日、しめ縄づくり教室があり、7人の参加者が手作りの迎春準備を楽しんだ。講師によると、これが「しめ縄教室のシーズン入り」。資料館は、もともとは江戸時代末からの雰囲気を伝える旧庄屋岡田邸の建物で、「和」の風情も満喫できる庭での教室になった。【伊藤頼夫さん(右から2人目)の指導でしめ縄をつくる参加者=四日市市楠町本郷】

 子ども1人と中高年の男女が参加した。講師は内部地区市民センターなどで毎年、しめ縄づくりを指導し、この世界では有名人ともいえる四日市市波木町、伊藤頼夫さん(81)。40年以上もしめ縄づくりを指導しており、花店から頼まれることもあるという。毎夏、青いうちに稲を刈り取って準備しており、この日も材料に持ってきて、縄をなうことから指導した。縄の向き、飾りのつけ方、飾りの意味など、慣れた軽快な口調で指導し、参加者の笑顔が絶えなかった。(趣のある建物の庭でのしめ縄づくり)

 資料館では毎年、その季節にあったイベントを開いており、しめ縄づくりは3年目。以前は、8回ほどミニ門松をつくっていたが、竹の入手が難しくなって切り替えたという。来年の2月ごろには「吊るし雛」を飾るそうで、これも、各地で雛飾りを主催する人たちに知られる催しになったという。

 この日できあがったしめ縄はそれぞれが持ち帰り、年末からの門口を飾る。

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