四日市の児童130人がメタバース空間でダンスの交流、未来の四日市市街地も散歩

2018

 三重県四日市市で1月5日、3つの学童保育所の子どもたち計約130人がメタバース空間でつながり、近未来の四日市の市街地を散歩し、世界的なダンサー、ケント・モリさんと一緒に踊る珍しいイベントが開かれた。デジタルで子どもたちの可能性を広げたいと、運営する団体は今回を「キックオフイベント」に位置づけ、さらに取り組みを続けるという。【ケント・モリさんと一緒に踊る子どもたち。メタバース空間の中の大画面にもその姿が映し出された=四日市市桜町】

 イベントを開いたのは、社会福祉法人日の本福祉会(本部・四日市市松原町、福士英実理事長)で、株式会社FIXER(本社・東京都港区、松岡清一社長)が技術協力した。同社は、クラウドを自在に操り、理想のサービスを届ける技術を展開する「クラウドネイティブ」を自認し、四日市市の中央通りの再編計画に合わせ、近未来の市街地のメタバース空間も作成した。

 イベントでは、日の本福祉会が四日市市内で運営する桜地区学童保育所、桜台学童保育所、高花平学童保育所の児童約130人がそれぞれの保育所から参加。個々に持っている端末からメタバース空間に入り、4~5年後の四日市市の中央通りにできる新しいバスターミナルや円形デッキなどを自分の分身である「アバター」になって散歩した。

 このあと、世界的な歌手マドンナのワールドツアーの専属ダンサーに抜擢されたことなどで知られる名古屋市出身のケント・モリさんが桜地区学童保育所から3つの学童保育所を結んで一緒に踊った。ケントさんや3保育所の子どもたちの様子は、メタバース空間の中の四日市市街地の大画面にも映し出された。主催者によると、これだけの規模の子どもたちがメタバース空間で交流したイベントは国内でも世界でも珍しいのではないかという。