ピエゾグラフが伝える物語の世界、四日市市立図書館で「おしいれのぼうけん複製画展」始まる

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 三重県の四日市市立図書館で1月25日、「おしいれのぼうけん複製画展」が始まった。子どもたちに人気の絵本の絵の世界を楽しんでもらう企画だが、複製画に「ピエゾグラフ」という精巧な印刷技術を用いており、原画のもつ微妙な風合いや筆のタッチ、質感なども感じられるという。2月22日まで。【精巧に再現されたピエゾグラフの複製画=四日市市久保田1丁目】

 図書館によると、「おしいれのぼうけん」は1974年の刊行で、多くの子どもたちを夢中にさせ、2019年9月現在で累計228万部を超えるロングセラーになっている。市立図書館でも貸し出しが多く、複数冊をそろえ、さらに買い増しもしてきた作品という。

 作者は、ふるたたるひ(古田足日)、たばたせいいち(田畑精一)のふたりで、2人の少年が、おしいれに入れられたことで経験する不思議な世界での冒険を描いている。複製画は、1階の児童室の2点と2階展示コーナーの20点の計22点あり、このほかに、物語で2人が戦う「ねずみばあさん」の「タペストリー」(縦220センチ、横150センチ)が展示されている。

 複製画に使われたピエゾグラフは、最先端の高精細デジタル印刷技術で、リトグラフ、シルクスクリーン、オフセット印刷と異なり、細部の質感まで忠実に再現できるという。

 会期中、1月30日と2月の6、13、14、20日は休館日。