4人の門出を祝う、四日市で「やきものたまご創生塾」の修了式

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 約300年の歴史がある萬古焼の技術者を育てようと続いている「やきものたまご創生塾」の15期生修了式が3月10日、三重県四日市市の県工業研究所窯業研究室であった。4人の修了生が約9カ月の研修を終え、今後、三重県四日市市などで焼きものづくりの道を歩き出す。【修了式を終えて晴れやかな(右から)溝口力也さん、小林久美さん、蟹江佳代さん、小原知恵さん。左端は講師の陶芸家松本尚さん】

 正式名は「萬古焼技術者育成研修やきものたまご創生塾」で、陶芸や陶磁器づくりの担い手を発掘しようと、2007年に始まった。今回、修了式を迎えたのは津市の小原知恵さん(24)と小林久美さん(51)、四日市市の蟹江佳代さん(42)、広島市出身の溝口力也さん(21)。

 研修は昨年7月に開講し、原則週5日の勉強が続いた。ロクロ成形の基本と応用、デザインでの運筆練習や作品の絵付をする一方、窯元を訪ねて知識を広げることもしてきたという。

 修了式では、研修を運営している萬古陶磁器工業協同組合の藤井健司理事長が4人に修了証書を手渡し、「新しい技術を見つけ、次の商品をつくって、萬古焼をいつまでも続く産業にしていってほしい」とあいさつした。(一人ずつに修了証書が渡された)

 修了生は1人ずつ謝辞を述べたが、研修期間の苦労を思い出してか、言葉に詰まる場面も。「焼きものの奥深さにおののきつつも、わくわくしています」「やっとスタートラインに立った。さらに上達し、いいものをつくっていきたい」などと話した。

 修了式のあと、別室に展示された研修中の作品を来賓らが見学した。4人の講師を務めてきた陶芸家の松本尚さんは「研修期間にこれだけのものがつくれるのは大変なことなんです」と、4人の努力を誉めていた。(皿や土鍋など4人の作品が並んだ。画面奥の男性が講師の松本尚さん)