「ハーフマラソンは大規模渋滞の心配」、四日市の森智広市長が記者会見で語る、花火大会再開は「今年度には場所を固めないといけない」

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 三重県四日市市の森智広市長は6月29日の定例記者会見で、開催を検討してきた「四日市ハーフマラソン(仮称)」が、実施した場合に大きな交通渋滞を引き起こす心配があり、このまま計画を進められない状況にあると明らかにした。「来年秋から春にかけての開催は極めて難しい状況」という。【記者会見でハーフマラソンの検討状況を説明する森智広市長】

 記者からの質問に答えた。森市長は「実施した場合の渋滞調査が大変厳しい。一度、立ち止まらないといけない状況だ。来年秋から春にかけての開催はきわめて難しい。やりたい思いはあるが、マイナスの影響が大きすぎ、このまま突っ込んでは行けない」などと話した。

 市によると、四日市市では長く「シティロードレース」の名で約10キロを走る大会が続いていた。これをレベルアップさせ、21キロ余を走るハーフマラソン大会を開こうと、ロードレースは2019年に幕を閉じ、ハーフマラソンの2021年度開催を決めた。しかし、新型コロナの感染拡大で中止になり、その後、コロナにも対応できるよう、中心会場をもっと広い場所に変更したあらたなコースづくりを進めてきた。

 しかし、市議会に提出した資料などによると、主会場を中央緑地にし、臨港通り、三滝通り、国道1号、国道365号、国道477号バイパスを通るルートを原案にして検討した場合、中心市街地などで規制が始まる午前7時台から渋滞の影響が出始め、午前11台には長時間にわたって車が進まない状況が発生する可能性があるという。渋滞の程度としては平日の帰宅ラッシュ時よりも大きく、影響は市内にとどまらず、近隣の市町へも及ぶという。

 市は、関係者と協議し、コースの変更を含む現計画素案の見直しを行う方針だが、現時点では再検討を何から進めるかなどは決まっていないという。安全性を確保し、会場へのアクセスなど利便性を配慮しつつ、「四日市らしさ」を参加者にPRできるコース設定を目標に再検討するという。

 一方、霞地区で長く続いた花火大会は港湾事業との兼ね合いの中で昨年、いったん幕を閉じた。実行委員会は2025年度の再開をめざすとしており、森市長は「この決定はうれしいし、何とか開催したい。簡単ではないが、2024年度には試験的な打ち上げの必要もある。まずは、新しい会場の場所を固めないといけない。検討した6カ所はいずれもだめだったが、霞の規模を前提としている。形態を変えることも含め、2年後に実現させたい」などと話した。