津市の高山大さんに「第17回パラミタ陶芸大賞」、来館者の投票で最多の獲得

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 来館者の投票で「時代を代表する陶芸家」を選ぶ「パラミタ陶芸大賞」の発表式が7月23日、三重県菰野町のパラミタミュージアムであり、17回目の大賞は津市在住の高山大(たかやま・だい)さん(51)に贈られた。有効投票総数は2299票で、このうちの722票を獲得した。高山さんの作品を含む6人の作家を紹介する「パラミタ陶芸大賞展」は7月30日まで開催している。【大賞を獲得した高山大さん=菰野町大羽根園松ケ枝町】

 高山さんには賞状と賞金100万円が贈られた。主催者によると、この陶芸展は今回までで105人の陶芸作家の紹介をしてきたが、三重県の作家は3人で、大賞の受賞は高山さんが初めてのことという。高山さんは「この展覧会に推薦していただいた美術関係者のみなさま、そして、投票していただきました来場者のみなさま、誠にありがとうございました。みなさまからの期待を裏切ることなく、これからも作品を少しずつ進化させ、作陶に励んでいきますので、今後ともご指導のほど、よろしくお願い申し上げます」などと喜びのあいさつをした。

 高山さんは寺院の生まれで、「自分のルーツと陶芸家としての関わりを模索しながら制作している」という。木や金属のように見える表面は「黒陶」と呼ばれ、もみ殻の炎の中で黒くなり、そこに漆を塗って焼くという複雑な工程を踏む。

 第17回パラミタ陶芸大賞展は、全国の美術館、画廊、美術評論家などから推薦された陶芸家の中から上位6人を紹介しており、どの作家も独自の世界観を見せている。「小嶋千鶴子 作陶の軌跡展」を同時開催中。入館料は一般1000円(4枚セット3000円)、大学生800円、高校生500円、中学生以下は無料。(第17回パラミタ陶芸大賞展に参加した6人の作家のみなさん)

(写真は、いずれもパラミタミュージアム提供)