みんなで流木を集めて山に、四日市の吉崎海岸で「自然共生サイト」認定から初の清掃活動

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【流木を集め、砂浜の数か所に山ができた=四日市市楠町】

 三重県四日市市の吉崎海岸で11月5日、毎月第1日曜日の朝の清掃活動があった。環境省が10月6日に同海岸を含む国内約120カ所を民間団体などが生物多様性の保全に取り組む区域「自然共生サイト」として認定してから最初の活動日にあたり、約200人の参加者に認定証がお披露目され、参加者の手形を募って横断幕をつくるなど、お祝いもした。

 前月までの活動でプラスチックごみがかなり少なくなり、この日はみんなで流木を集め、あとで処理しやすいように砂浜のところどころに山にする作業をした。元高校教諭で四日市自然保護推進委員会の赤嶺和彦さんが指導した。赤嶺さんによると、今年はハマヒルガオやハマニガナがよく根を張って広がっているという。ハマニガナはところどころで砂の中から黄色い花をのぞかせている。その上を覆ってしまう流木などの漂着物を取り除くことが必要だという。

砂の中から顔を出しているハマニガナの黄色い花

 自然共生サイトの認定は、2009年から海岸で清掃活動を続けてきた楠地区まちづくり検討委員会とNPO法人四日市ウミガメ保存会に四日市市が加わった3者で申請していた。清掃活動のあと、検討委員会の森正一会長、保存会の下田菜生会長と市環境政策課長の内糸豊さんが報告し、民間の団体が中心になっている取り組みや、海の自然共生サイトが全国的にみても少ないことも紹介された。

認定証を披露する森正一会長(左)と下田菜生会長

 2014年に産卵が確認されたアカウミガメ、2022年に繁殖が目視で確認されたシロチドリ、ほかにも貴重な植物、昆虫、キノコなども見つかっているといい、今後、あらためて吉崎海岸全体の調査に力を入れるという。

 吉崎海岸の清掃活動は、今年は12月3日を残すのみになったが、今年の参加者は約2500人になり、過去最高の参加になっている。

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