「B-1グランプリ、心に残るイベントになった」、四日市市が今年の十大ニュースを発表

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【B-1グランプリ開催などを「食」の漢字で表現した森智広市長=四日市市役所】

 三重県四日市市は12月21日、今年の十大ニュースを選び、発表した。順列を設けたものではないが、森智広市長は今年の漢字に「食」を選び、「B-1グランプリは市民の心に残るイベントになった。中学の全員喫食の給食も始まった。取り組みを強化した『ふるさと納税』は、返礼品のベスト3がごま油、焼酎、大矢知の麺など食品になっている」と1年の出来事をふりかえった。

 森市長は時系列順で以下のニュースを選んだと発表した。

〇四日市市ゼロカーボンシティ宣言(2月)

 2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすると宣言。3月には四日市コンビナートのカーボンニュートラルに向け、将来ビジョン(グランドデザイン)を策定した。

〇三重県初の常設型「四日市市幼児教育センター」を開設(4月)

 幼児教育の充実を図る目的で、橋北交流会館3階に開設。公私立を問わず、保育や教育の質を高めるための研修室、図書室、相談室などを備えた専用施設で、すべての就学前施設をアドバイザーが訪問している。

〇食缶方式による中学校給食を開始(4月)

 赤水町に学校給食センターを開設し、市内全22校で食缶方式による全員喫食の給食を始めた。同時に農業センターをリニューアルし、学校給食センターと連携して食育の拠点にしたほか、市民が農業に触れる場を提供できるようにした。

〇ふるさと納税・シティプロモーション戦略プロデューサー着任。ふるさと納税寄付の受入額が拡大(5月)

 ふるさと納税の収支の差(赤字)を解消しようと、ふるさと納税推進室を設置。広告代理店での経験をもつ「ふるさと納税・シティプロモーション戦略プロデューサー」を公募採用して収入増策を打ち、寄付金額が増加している。

〇新南消防署の開署(5月)

 南部臨海地域の消防活動の拠点となる南消防署を改築して開署した。10月には救急隊から傷病者の映像などをリアルタイムで医療機関に伝送し、救急搬送と医療機関の受け入れを迅速にする「救急映像等伝送システム」を三重県で初めて運用開始した。

〇「ニワミチよっかいち」中央通り再編基本計画を策定(5月~)

 「ニワミチ」をコンセプトに、将来の中央通りの姿などを示す計画をとりまとめた。市民公園前の先行整備区間の工事に加え、近鉄四日市駅東側でも工事に着手し、あらたなシンボルになる円形デッキを含め、中央通り全線にわたる工事が本格的にスタートした。

〇ロングビーチ市姉妹都市提携60周年(10月)

 四日市市と米国ロングビーチ市が姉妹都市提携をして60年を迎えた。8月に四日市市からの公式訪米団が訪問。11月にはロングビーチ市からの訪日団を迎え、交流を深めた。四日市市臨海部のロングビーチ公園には、記念の遊具が完成した。

〇「よっかいち電子図書館」がスタート(10月)

 インターネットを通じて24時間、どこからでも電子書籍を利用できるサービスがスタート。11月末現在、導入コンテンツは約2万2300点、このうち、児童書読み放題のコンテンツ導入は約800点で、ともに東海3県最多の規模になっている。

〇吉崎海岸が自然共生サイトに認定(10月)

 楠地区の吉崎海岸は、ボランティアや地域づくり団体の活動で外来植物の駆除、希少動物の保護、海岸ごみの清掃活動などが長く続いている。こうした環境保全活動の取り組みが認められ、環境省が進める自然共生サイトに認定された。

〇「2023東海・北陸B-1グランプリin四日市」の開催(11月)

 三滝通り周辺を会場に11月18、19日に開催。東海、北陸などの20団体が全国から参加し、ご当地グルメの提供やパフォーマンスなどで各地域の魅力をPRした。中心商店街などでもイベントが開催された。2日間の来場者数は20万2400人になった。

 森市長は、2024年への抱負も語り、「コロナのフェーズが変わって、来年は本格的に浮揚するタイミングになると思う。本市も中央通りやJR四日市駅周辺などの整備が進み、さまざまな話題を提供できる年になるだろう」と話した。今年度末に向けて具体化する新図書館が入る近鉄四日市駅東の新ビルについて記者から質問があり、「新図書館の位置は、この場所が最適だと思って進めており、近鉄が検討している計画で、どんな金額になるかが焦点だ。物価高騰の影響など、ある程度、仕方ない部分もあるが、幾らでもいいというものではない。近鉄側とはしっかり折衝していきたい」などと話した。

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