四日市でも水稲栽培に大きな被害 ジャンボタニシ 越冬中に対策を

1717

【スクミリンゴガイ(左)と水路の壁面に産み付けられた卵=(三重県農業研究所提供)】

 「ジャンボタニシ」と俗に呼ばれているスクミリンゴガイによる水稲などの農作物の食害が、四日市市内でも水田における水稲栽培において、大きな被害をもたらしている。被害防止には水田内の越冬個体を減らし、水路から水田への侵入を防止する必要などがあるという。しかし、暖冬の影響で水田内で越冬できるジャンボタニシの生存率が増加。特に最近では2019年から20年の冬は全国的な暖冬で、越冬した個体が多く、田植え後に水稲苗に甚大な被害が発生したそうだ。

 水温14度以下で活動を休止するという同種は、水田や用排水路の土中に潜り越冬するが、約8割が深さ6センチ以内に分布。土壌が乾燥して固い厳寒期となる1、2月に、トラクターのロータリー速度を速くし、浅く耕うんすることにより、土の中にいる個体の物理的な破砕、寒風にさらすことによって減少させることができるそうで、被害の減少のため農林水産省などではホームページなどで、冬の期間の対策を呼び掛けている。作業後は未発生の場所への持ち込みを防ぐため、必ずトラクターに付着した泥を洗浄することもすすめている。

 
 用排水路で発生のある場合も厳寒期に泥の掘り上げをし、個体を寒風にさらすことによって越冬場所を減らす効果などがあり、個体の減少が見込まれ被害防止につながるという。

 農林水産省の資料によると、ジャンボタニシは南米原産。1981年に食用目的で日本へ輸入され、全国で500か所もの養殖場ができたという。しかし、養殖業者が廃業するなどし、放置されたことが原因で野生化。1984年には植物防疫法に基づき有害動物に指定され、輸入が禁止された。3年前の時点で、31府県で発生が確認されているという。

 雑食性で植物質を食べるが、魚の死体なども食べるという。水田内は被害を受けやすく、田植直後のやわらかい苗が食害を受けやすいそうだ。ピンク色の卵塊を植物や水路の壁面などに産み付ける。

 農林水産省のホームページ(https://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/gaicyu/siryou2/sukumi/sukumi.html)では、被害防止対策などについて資料や動画を紹介している。