ダイナミックな枝垂れ梅が見ごろ、「鈴鹿の森庭園」に平日も多くの客

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【鈴鹿山系を背に、見ごろを迎えた庭園のしだれ梅など=鈴鹿市山本町】

 全国から集めた梅の名木を育てている三重県鈴鹿市の研究栽培農園「鈴鹿の森庭園」の枝垂れ梅など約200本が見ごろを迎えている。貴重な晴れ間がのぞいた2月20日は、平日でも多くの人が訪れて、園内の散策を楽しんでいた。週末にかけて天気の崩れも心配されるが、庭園によると、3月3日ごろまでは花を楽しめそうだという。

 今年は、2014年の正式開園から10年目にあたるという。赤塚植物園(津市)がてがけており、八重咲き品種の代表とされる「呉羽(くれは)しだれ」を中心に、おもに関東から九州までの全国から集めた梅の名木を育てている。

 もともとは、全国の見事な梅が放っておかれたり、海外に流出したりしないようにと、1本数年がかりの難しい移植作業を実現させた。剪定なども工夫し、見事な花を咲かせているが、世話を担当している造園業者たちが新しい世話や剪定の技術を発見し、その技術がこの庭園から全国へと伝えられる循環も生まれているという。

大きくしだれるダイナミックな梅の姿

 大きく枝を張った梅の木から長くしだれる花はどれもダイナミックで、「天の龍」「地の龍」など、名前の付いた代表的な木のほかにも、どれもが堂々とした姿で咲き誇っている。開園は3月下旬までの予定で、午前9時~午後4時。見ごろの間は一部の名木をライトアップし、午後8時30分(午後8時入園)まで開いている。入園料は見ごろの状態によって一般・学生が700円~1800円。小学生は半額、未就学児は無料。

庭園内にはベンチも備えられ、ゆっくりと花見を楽しめる