陽気に誘われ花見にぎわう、満開のいなべ梅林公園や日永梅林、「なばなの里」では河津桜とチューリップが競演

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【周囲の河津桜と早咲きのチューリップの競演も楽しめる「花ひろば」=桑名市長島町】

 三重県では暖かい天気になった3月3日、陽気に誘われて、公園などは花見を楽しむ人でにぎわった。いなべ市の梅林公園では梅の花が霞のよう。四日市市の日永梅林では地域主催の「復活梅まつり」が開かれた。桑名市長島町の「なばなの里」では河津桜が最盛期を迎え、「花ひろば」では早咲きにしたチューリップとの競演も見られた。

 いなべ市藤原町鼎のいなべ市農業公園(梅林公園)は、38ヘクタールの広さに約100種類4000本ともいわれる梅の木がある。見晴らし台などから遠景で見ると、花が霞のように眼前に広がる。

花霞になった梅の花

3月2日の雪で藤原岳など鈴鹿山系は雪化粧しており、梅と雪のコントラストを撮影しようとする人も多かった。公式開園の午前9時の前には公園へ向かう長い車の列ができていた。この1週間ほどが見ごろのようだ。

雪化粧した鈴鹿山系と梅林公園

 四日市市の南部丘陵公園(北ゾーン)から登城山にかけての日永梅林は、戦前は東海地方で有名な梅の名所だったとされる。戦時中、軍の施設を造るために伐採されてしまったため、復活させようと地域の人たちが梅を植えるなどしてきた。現在、約2600本にまでなったという。

復活した梅林に花見客も増えた

 この日は「『日永梅林』復活梅まつり」が開かれた。学童保育園児の太鼓の演奏や「よさこい」、地域に伝わる「日永つんつく踊り」の披露や、フリーマーケット、キッチンカーなども店開きがあり、家族連れらでにぎわった。認知症の当事者の手作りの品を扱う「みはらぼ」(メモリーカフェ‘日永’らぼ)も出店し、認知症の人の社会参加を感じ取ってもらった。日永梅林では6月2日に収穫祭「梅ちぎり」も計画されている。

地域の人の出店やフリーマーケットも出てにぎわう会場

 桑名市長島町の「なばなの里」では、園内の大池の周りなど約300本の河津桜が満開で、ピンク色に染まっている。しだれ梅や根元のスイセンの花もまだ見ることができ、夜はライトアップもされているため、イルミネーションと併せて楽しむ入場者も多いという。

園内をピンクに染める河津桜

 チューリップやネモフィラ、コスモスなどを季節ごとに咲かせている広大な「花ひろば」では、早咲きにした色とりどりのチューリップが一角で満開になっており、周囲の河津桜と競演している。本格的なチューリップのシーズンは3月中旬の予定。今年は全体に開花が早いそうで、春休みに入るころにはソメイヨシノも咲く見込みだという。

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