連節バス走り出す、近鉄四日市~キオクシアで三重交通、混雑緩和などねらい

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【緑の茶葉のアクセントが描かれた「グリーンライナー」の車体=近鉄四日市駅東の商店街前バス停付近】

 バス2台をつないだような「連節バス」が4月1日、近鉄四日市~キオクシア東門前で運行を始めた。「グリーンライナー」の愛称で、朝夕の通勤時間帯の混雑緩和などを目的に三重交通が導入した。近鉄四日市駅東の12番バス停では、キオクシアの通勤客で長い列ができるが、標準的な路線バスの1.6倍を乗せることができ、待ち時間も短縮されるという。

 「グリーンライナー」は2台導入された。ノンステップの床仕様で、全長18メートル、全幅2.5メートル。ハイブリッド動力で、定員は座席38人、立ち席74人、乗務員1人の計113人。これは通常の路線バスの約1.6倍という。「グリーンライナー」の愛称は、茶畑が広がる四日市の緑の風景にちなんでおり、バスの外観に茶葉を思わせる緑のアクセントが描かれている。

12番乗り場の「グリーンライナー」。後方に通常の路線バス

 平日のみの運行で、朝は近鉄四日市駅東の商店街前にある12番乗り場から7時17分発と7時27分発の2本。諏訪、堀木橋を経て、キオクシアの南門前、正門前、東門前に停車する。終点の東門前へは、それぞれ7時44分、7時54分に着く。

 夕方はキオクシア東門前を5時24分発、5時39分発。正門前、南門前、堀木橋、堀木、文化会館前を経て近鉄四日市には、それぞれ5時54分、6時09分に到着する。車の長さから、連節バス専用のコースになっているほか、後退の技術が通常のバスより難しく、訓練を受けた運転士のみが担当するという。。

 キオクシア四日市工場への通勤客は、バス乗り場から近鉄四日市駅方面へ向けて毎朝、歩道に100人以上が並ぶ状態。ほぼ2台分の連節バスと通常のバスと合わせての運行で、待ち時間が短縮されるという。

蛇腹のような連結部分を持つ「グリーンライナー」。通常のバスの約1.6倍の定員という

 三重交通によると、同社の連節バスは2020年から伊勢営業所に2台導入されており、「神都ライナー」として平日1両、休日2両体制で運行していた。2022年から、平日の稼働していない1台を需要に応じて四日市市の羽津山線で運行したところ、混雑緩和や待ち時間の短縮などの効果が認められるとして、今回の新規導入になったという。

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