「とにかく決勝へ残る」 パリ五輪競泳日本代表 四日市出身の谷口卓選手が表敬訪問

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【四日市市役所を訪れパリ五輪への意気込みなどを話した谷口選手=四日市市諏訪町】

 四日市市出身で、中京大学を卒業し、パリ五輪の競泳男子日本代表(4×100メートルメドレーリレー)に内定した谷口卓選手(22)が4月5日、四日市市役所を訪れ、同市の森智広市長らに出場報告と五輪への意気込みなどを話した。

 市役所1階ロビーでは、市民や職員らが出迎えた。谷口選手が姿をみせると大きな拍手が沸き起こった。「パリ2024オリンピック日本代表内定 おめでとう!」の横断幕を持った職員らが笑顔で出迎える中、森智広市長から花束を受け取った。

 森市長は「四日市市民として誇りです。パリまで声援が届くようにしっかり応援していきます」と声を掛けた。谷口選手は「4年後のロス五輪のときもこのように出迎えていただけるようにしたい」と早くも4年後を視野に入れたあいさつをした。

 谷口選手は3月の代表選考会で100メートル平泳ぎを59秒43で優勝、4×100メートルメドレーリレーの選手としてパリ五輪への切符を手にした。市役所での出迎え時に話した「ロス五輪のときも」に込められた思いは、「やっとタイムが出るようになった。まだ、自分は成長過程」ということだという。出迎え後は、市役所8階の来賓応接室で、森市長、四日市市議会の谷口周司副議長らに五輪への意気込みを話した。

【出迎え時に森市長(左)から花束を受け取る谷口選手】

 昨夏、インカレを制した際に「パリ五輪への出場もあるな」と感じたという谷口選手。代表選考会では、「世界のトップレベル」と自信を持つターンや後半のびを生かし、0.17秒以内に4人がいるという中で、ライバルたちとの死闘を制した。「最後は周りのことも分からなかった。死ぬ気で泳ぎ抜いた」と五輪切符を手に入れたレースを振り返る。

 表敬訪問には四日市水泳協会の関係者や中学時代に谷口選手を指導した恩師の伊藤滋幸さんが同席。伊藤さんはライバルの多い平泳ぎで中学時代に全国中学校水泳競技大会の100、200メートルで優勝したことなどを振り返り、「こんなうれしいことはない。ここまでたどりついたのはすごい」と話していた。

 五輪決定後は、地元四日市の友人から祝いのメッセージが届いたり、代表を決めた会場には、同期の地元出身者も応援に来ていたという。「みんな見てくれているんだと思いました」と笑顔で話す谷口選手。

 五輪へ向け「とにかく決勝に残る。残らなければ意味がない」と闘志を燃やす。瀬戸大也選手といった世界のトップクラスの選手とも練習する機会も増え、刺激を受け続けている。どのような舞台でも物おじしないハートを持ち、リレーのメンバーとも積極的にコミュニケ―ションを取っていく。「五輪で日本記録を出したいですね」などと意気込みを話していた。

 谷口選手は四日市市立川島小、三滝中を経て東京都の日大豊山高へ。中京大学へ進学し、今春卒業した。

【森市長、谷口副議長と記念撮影をする谷口選手。手には四日市のマスコットキャラクターこにゅうどうくん】