3D都市モデルで中央通り再編を体験、四日市市がホームページから公開

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【中央通り再編が完成した段階の三滝通り付近の様子。画面を見ているのは森智広市長=四日市市役所】

 市街地の真ん中を走る中央通りの再編を進めている三重県四日市市は、工事完成より一足先に将来の姿を体験できる3D都市モデルをデジタル技術で制作し、4月23日、ホームページから見られるようにした。同日の定例記者会見で森智広市長が説明、動画も紹介された。円形デッキや新バスターミナルの「バスタ」、JR四日市駅前へと続く緑の散歩道「ニワミチ」の様子が、そこを歩いているような視点で見ることもできる。

 市によると、国が進める全国の3D都市モデルづくりとそのオープンデータ化をめざす「プロジェクト・プラトー」と連携している。市は、すでに市内全域の3D都市モデルを整備しているが、今回の中央通り再編の見せ方では、より精密な3D化を図り、ビルの姿も単に立方体が並ぶだけでなく、特徴的な屋根や外観を反映した画像になっているという。市によると、3D都市モデルの作成レベルとしては国の基準の中でも高位にあり、県内の自治体では最高レベル、全国的にもまだ数少ない完成度という。

 市の都市整備部都市計画課の説明では、作成した3D都市モデルは、今回のような体験だけでなく、津波による浸水のシミュレーションをすることができるほか、埋蔵文化財の位置を組み入れることで工事と遺跡保存の両立に活用したり、水道やガスなどのライフラインの地下埋設の状況を把握したりすることにも役立てることができるという。

津波などの浸水のシミュレーションにも活用できる3D都市モデル

 「プロジェクト・プラトー」の「プラトー(PLATEAU)」は、もともとは「高原」などの意味をもち、このプロジェクトには2024年3月末時点で全国の196都市が参画しているという。3D都市モデルは、二次元の地形図に航空測量で取得した建物、地形の情報などを組み合わせ、三次元(立体)の地図を作成し、都市空間そのものをデジタルで再現したものを指す。四日市市役所のホームページでは、「四日市市について」の中の「3D都市モデル」から公開サイトに入れる。

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