三重県四日市市は、四日市市総合体育館と同中央第2体育館について、相好株式会社(そうごう、本社・伊賀市)とネーミングライツについてのパートナー契約を結んだと発表した。これにより、それぞれの施設の愛称は「相好アリーナ四日市」「相好サブアリーナ四日市」となり、道路看板の表示や行事での会場名案内などでは愛称を積極的に活用していくという。
森智広市長が7月8日の定例記者会見で説明した。契約期間は10年で、ネーミングライツ料は年額900万円。9月1日から愛称の表示を始める。
体操教室などスポーツに力
市によると、相好株式会社は1992年に法人を設立。98年に伊賀市で調剤薬局を開き、四日市市内でも開いている。2008年に「子どもたちに体操を通じて健全な青少年の育成を願う」を理念として四日市市を中心に体操教室事業を始めた。体操教室は四日市市など7カ所。ほかにトランポリン教室、児童福祉事業の放課後等デイサービス、スポーツウエア販売なども手がけている。
社名の相好には「顔の表情」の意味があるといい、「同じように見えて人それぞれの表情がある。個々の異なる個性を大切に、スポーツに関わるすべての人を笑顔にできる施設に」との願いを込めている愛称だという。
パリ五輪出場の岡村真さんも在籍
所属選手では、パリ五輪に出場して団体8位入賞をした岡村真さん、カナダ国際に出場して種目別段違い平行棒で銀メダルを獲得した棟田琳音さんが在籍中。相好体操クラブチームとしても全日本クラスの大会で好成績を収めている。森市長は「体操の活躍は市民にもよく知られており、相好の名のついた愛称は親しまれていくと思う」などと期待を口にした。
市総合体育館と同中央第2体育館は、いずれも日永東1丁目の中央緑地にあり、今後、体育館施設、中央緑地内の掲示、道路の案内看板、印刷物、ホームページなどの表示を変更する。印刷物やホームページを除く付け替え費用はネーミングライツパートナーが負担するという。ネーミングライツは、市の施設などを広告媒体として活用し、あらたな自主財源を確保することなどを目的に行われている。