真夏の沖縄で駆け抜けた1500メートル――四日市市立内部中学校3年・是枝愛香さんが、全国中学体育大会で悲願の日本一に輝いた。小学生のころから、美し国三重市町駅伝で区間賞を取るなど、長距離ランナーとして活躍してきた。
全国優勝と県記録更新狙う
昨年の全中の同種目で7位入賞を叶え、「県記録を更新し、全国優勝」を目標に練習に励んできた。当初8月19日に予選が行われるはずだったが、熱帯低気圧発生の影響で延期になり、予選と決勝が同じ日に行われた。真夏に1500メートルのレースを2回走ることは、予選の疲れが残り、決勝に影響するのは長距離ランナーには周知の事実だ。

【表彰を受ける是枝さん=提供写真】
思い通りのレース展開
予選は4位までに入れば決勝に出場できるため、余力を残して3位で通過した。決勝では、自分のペースを守り、先頭に立ったのは800メートルを過ぎたあたり。そこからは接戦だったが、残り200メートルで後続を振り払い、4分29秒39でゴールした。予選の疲労が残り、県記録や自己ベスト更新には至らなかったが、「思い通りのレース展開ができて良かった。本当にうれしい」とレースを振り返った。
自分を律する姿勢
陸上練習だけでなく勉強にも手を抜かず、学級委員や代議員を務め、クラスをまとめてきた姿勢は、競技にも通じる。友達が遊ぶ中でも「大会が近いから」と自分を律する。目標を達成するための妥協を許さない努力家だ。国民スポーツ大会(旧・国体)や駅伝シーズンに向けてギアを上げていく。

【ガッツポーズで気合を入れる是枝さん=四日市市中央陸上競技場で】
期待を寄せる指導者
四日市ウェルネスクラブに所属し、男子選手と練習し、力をつけてきた。コーチの坂本温さんは「素直な心を持ち、練習の目的、意味を把握した上で練習をこなしている。ONとOFFの切り替えができるので、大きな故障もなく成長している。将来、日の丸をつけて走っているのを夢見て待っています。」とエールを送った。

【練習に励む是枝さん=四日市市中央陸上競技場で】