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  4. 妻の「やってみよう」から30年…すい臓がんを乗り越えた社長が語る、四日市の保険代理店が守り続けるもの

妻の「やってみよう」から30年…すい臓がんを乗り越えた社長が語る、四日市の保険代理店が守り続けるもの

2025 12/16
ニュース 総合 四日市 お店情報
2025年12月16日
【市川保険事務所を家族で経営する市川正三さん(右)、妻の千鶴さん(中央)、息子の敬大さん】

 三重県四日市市で30年にわたり、地域の人々の「もしも」に寄り添い続けている保険代理店がある。市川保険事務所(四日市市生桑町)だ。創業者は当時主婦だった市川千鶴さん、そして現在の社長である夫の市川正三さん、さらに息子へと、そのバトンは家族の中で受け継がれている。

 すべては、千鶴さんの小さな決意から始まった。家族で積み重ねてきた30年の中で、正三さん自身もがんと向き合い、保険という仕事の意味を改めて見つめることになる。



主婦の熱意から始まった代理店

 1995年3月、新聞の「代理店募集」を目にした千鶴さん。「地域で誰かの役に立ちたい!」。当時はパート勤務の主婦だったが一念発起し、同事務所は産声を上げた。

 当初、酸素や高圧ガスのルートセールスをしていた夫の正三さんは、千鶴さんの起業に際してあくまでサポート役だった。しかし、顧客が増えるにつれ、千鶴さん一人では手が回らなくなる。2000年、正三さんは会社員を辞め、保険の道へ入る決断をした。 「物を売る営業と、目に見えない安心を売る営業。同じ営業でも全く別物でした」。固定給のない厳しい世界へ、夫婦二人三脚で飛び込んだ瞬間だった。

自身が「がん」になったからこそ、伝えられること

 正三さんには、どうしても伝えたい実体験がある。8年前、55歳の時に判明した「すい臓がん」だ。 糖尿病の疑いで検査をした際、運良くステージ1で見つかった。手術と約2か月の入院生活。「まさか自分が」という当事者になったことで、保険が単なる金銭的な補償だけでなく、「一人ではない」という心の支えになることを痛感したという。

 四日市高校時代の友人ががんに罹患した際も、給付金の手続きを通じて力になれた。「本当に嬉しかった」と振り返るその言葉に、嘘はない。

親子だからこそできる「顔の見える」対応

 事務所は2007年からはアフラックが定める条件を満たした代理店となり、その後、息子の敬大さんも加わった。 「正直、もう少し外で揉まれてからでもよかったのでは」と正三さんは笑うが、敬大さんは持ち前の責任感で、自動車保険や事故対応を中心に現場を支えている。 コールセンターの機械的な対応ではなく、対面でじっくり話を聞く。親子で意見がぶつかることがあっても、「お客様の安心」を最優先にする姿勢は共通している。

治療の変化に合わせた「今の備え」を

「がんは手術して終わりではありません」。 経験者だからこそ、その言葉は重い。現在は通院による抗がん剤治療やホルモン療法など、入院せず働きながら治療を続けるケースも増えている。 「昔の『入院中心』の保険のままでは、最新の治療費をカバーしきれないことがあるんです」。

スタッフの鈴木さん
スタッフの鈴木さん

 取材中も電話が鳴り、スタッフが「お大事に」と優しく受話器を置く姿があった。 30年、この地で続いてきたのは、派手な宣伝文句ではなく、こうした地道な信頼の積み重ねがあるからだろう。

 「大手にはない、家の隣にあるような安心できる店でありたい」 。自身もがんを乗り越え、地域の「命」を見守ってきた市川さんの言葉は、四日市に住む私たちの背中をそっと支えてくれるようだった。

三重県四日市市生桑町の市川保険事務所の店舗前に揃ったスタッフのみなさん
市川保険事務所のスタッフ一同=三重県四日市市生桑町で
ニュース 総合 四日市 お店情報
アフラック がん保険 保険事務所

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