認知症への理解を深めてもらおうと走者らがタスキをつなぐ「RUN伴(らんとも)四日市2025」が三重県四日市市で11月15日に開催された。認知症の当事者、家族やボランティアらの約320人がランやウォークで市内をつなぎ、認知症にやさしい街づくりを呼びかけた。
楠在宅介護サービスセンターゆりかもめを出発し、日永、笹川、常磐、新正などを行く南ルートと、富田浜病院をスタートし、垂坂、生桑、野田、橋北などを行く北ルートで市街地をめざす。どちらも全体で20キロを超えるルートだ。
初めて商店街のアーケードを行く
それぞれの参加者は午後3時ごろ、四日市市総合会館で合流。温かさと優しさを象徴するオレンジ色のシャツを着た集団は、今回初めて、一番街商店街のアーケードを通り抜け、近鉄四日市駅北のふれあいモールから市民公園へと入って最終ゴールした。ここ数年では最も青空に恵まれたともいえるゴールになり、参加者たちは、思い思いに大きく手を挙げ、ゴールのテープを切った。

松平健さんから楽曲使用許可、プレゼント付き
参加者たちを音楽で迎えた四日市市消防音楽隊が軽快な「マツケンサンバⅡ」を演奏し、参加者が歌って踊り、全員の完走をたたえ合った。事前に松平建さんに曲の使用の許可を願い出たところ、「明るく楽しくがんばってください」というメッセージが入った色紙まで送られてきたという。

閉会のあいさつでは、参加者と一緒にゴールした森智広市長が「年々、にぎやかになり、心が温かくなります。(介護予防と認知症支援の拠点となる)ステップ四日市の開設で、当事者も家族も、みんなが集まって認知症フレンドリーな街をつくっていければと思います」と話した。主催の実行委員会の山内加奈江実行委員長は「無事にタスキをつなぐことができました。マツケンサンバの笑顔も素敵でした。四日市から始まった地域での開催も県内の各地に広がっています。認知症カフェの開催のほか、これからは子ども食堂とも協力し、さらに暮らしやすい四日市にしていきたい」と希望を語った。









