60年ぶり知事公印ある念書見つかる、四日市の今後の財政は、四日市市議会一般質問

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【一般質問が4日目を迎えた四日市市議会】

 三重県の四日市市議会は2月27日も一般質問があり、新風創志会の諸岡覚さん、辻裕登さん、石川善己さん、早川新平さんの4人が立った。住吉運河の護岸の地権者が行政に不信を表明してきた問題では、原因ともいえる知事公印のある念書が倉庫から60年ぶりに見つかったことが報告された。

文書の管理に対し市側が陳謝

 早川さんは、富洲原の住吉運河埋立事業のあるべき姿について取り上げ、答弁の中で市側が1966(昭和41)年当時の田中覚知事の公印がある念書が倉庫で見つかったと報告した。2月中旬、袋に入った状態で発見されたといい、当時の市の富洲原出張所長あてに出されたものの、忘れ去られていたらしい。

 住吉運河は1953(昭和28)年の台風13号で被害を受けたが、護岸が私有地だったために県が公費を投入できず、護岸の地権者たちが寄付をして復旧を果たした経緯がある。念書は、後に護岸が必要なくなった場合は県が地権者に土地を返すとした内容だが、地権者の手元にあった書面にはなぜか知事公印がなく、長い間、県や市も「公印がなく、疑義がある」などとして認めず、地権者は強い怒りを表明してきた。

 市側は、文書の管理に問題があったことを認めて陳謝し、県にも文書の存在を報告した。現在は四日市港管理組合が住吉運河の事業を管轄しており、市は、住民が安心できる住吉運河にすべく努力していくと、あらためて確認した。

相次ぐプロジェクトと財政の見通し

 辻さんは、大型プロジェクトが続く四日市市の財政は今後どうなるかと質問した。市側は、財政状況は中核市平均と比べても良好で、数々のプロジェクトはあるものの、柔軟な財政状況で運営できる見通しだと説明した。

 市側はまず、自治体の財政規模に対する借入金の返済額の割合を示す実質公債費比率について、市は4.0%で、中核市平均の5.2%に比べて良好だとした。次に、財政規模に対する借入金などの負債の割合である将来負担比率について、市は基金などの充当財源が将来負担額より多いことからマイナス11.8%となっており、中核市平均のプラス11.7%と比較して良好だとした。

 また、独自の施策を組みやすい財政の弾力性を示すとされる経常収支比率も、数字が低いほど良いと言われる中、市は2024年度で86.5%、中核市の平均93.0%に比べて良好だと説明した。

 今後の大規模プロジェクトでは、中央通り再編、新図書館(知と交流の拠点施設)、新大学、四日市ドーム改修、小中学校や地区市民センター、市立四日市病院の建て替えなどを想定しているとした。

 市側は、恵まれた財政状況にある今のうちに長期的な都市経営の視野を持ち、積極的な未来への投資で民間投資を高めることや、産業用地を生み出して新しい企業を誘致することが必要だ、などと答弁した。

今の倍近い幅員をめざし、検討中

 辻さんは、幅が狭く、車の渋滞や歩行者の安全が問題になっている「八幡踏切」についても取り上げ、拡幅の検討状況などを質問した。市側は、JRや三岐鉄道と協議を重ね、実現可能性について検討しているとした。

 この踏切は富洲原、富田、大矢知の3地区に近く、周辺ではマンション建設や買い物施設の増加などもあって利用者が多い。ところが、踏切の幅が3.7メートルと狭く、地域の自治会から再三、拡幅の要望が出てきたという。

 市側はこれを7メートルの幅員にする計画を検討しており、関係機関との協議を続けている。ただ、拡幅実現の可能性はあるものの、鉄道会社との協議を含め、かなりの時間が必要な見通しだという。

国歌斉唱している?していない?

 諸岡さんは、議員の立場から学校の卒業式に出席しているが、とくに中学では生徒が国歌を歌っているのを聴いたことがないと指摘、歌う指導をしているのかと質問した。廣瀬琢也教育長は「歌っていると認識している」と答えたが、諸岡さんは納得せず、国旗や国歌を大切にするのは国際儀礼を学ぶことにもつながり、式の様子を録画するなど調査すべきだと求めた。

太陽光パネル税を検討すべき

 石川さんは、森林伐採など地域との摩擦も生んでいるメガソーラーなどに太陽光パネル税を課すことを検討すべきだと求めた。市側は、県のガイドラインとの整合を図りながら見直しを図るとの考えで、住民の不安が解消されるように努めると答弁したが、課税については「関係部局と研究していく」との言葉だったため、石川さんは「実施する前提での研究を」と求めた。市街化地調整区域内での集落維持のための空き家対策や、要介護者や要支援者の相談や訪問介護などのケアプランをつくる介護支援専門員(ケアマネージャー)の人材不足なども取り上げた。

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