夏の御在所岳(三重県菰野町)ではおなじみの、アカトンボ(アキアカネ)のマーキング調査が始まった。1971年から半世紀余も続く、トンボの行動範囲を調べるイベントで、さっそく夏休みに入った子どもたちが山上公園でアカトンボを捕らえ、「G」のマークを羽根に描いて空へ放した。秋が近づくと、ふもとだけでなく、かなりの範囲に飛んでいくという。
「アカトンボふる里さがし大作戦」と名づけ、7月19日から8月31日まで、御在所岳の山上公園にある「ございしょ自然学校」で当日、現地で参加を受け付けている。参加は無料で、虫網や筆記用具も貸してもらえる。
御在所ロープウエイによると、イベント初日は、標高1212mの山上は、午前9時の気温が18度、正午も19度と涼しく、街中の暑さを忘れてマーキングをする家族の姿が見られたという。
アキアカネは6月ごろに平地で羽化し、高温を避けるために夏は標高の高い山へと飛来し、10月ごろ、産卵のために平地へ戻るとされる。生態は詳しく分かっていないことが多く、移動範囲などもはっきりとはしていないという。

「G」は御在所岳を示すマークで、これまでの調査では、福井県敦賀市や愛知県美浜町、京都市上京区でもマークのあるトンボが見つかっているという。
なお、秋に自宅周辺などでマークのあるアキアカネを見つけた場合は、可能な場合は写真も撮って、NPO法人ECCOMに連絡(059-325-6386、土日祝を除く午前9時~午後4時)してほしいという。(記事中の写真は御在所ロープウエイ提供)