セ・リーグ最多勝投手の東克樹選手がふるさとの後輩にアドバイス、四日市で活躍お祝い

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【少年たちのキャッチボールを見て助言する東克樹選手=四日市市東坂部町】

 三重県四日市市出身のプロ野球・横浜DeNAベイスターズ東克樹選手(30)が、今季、自身2度目のセ・リーグ最多勝を受賞したことを祝うイベントが12月26日、東選手がかつて所属した野球少年団の本拠地でもある市立三重小学校で開かれた。東選手は後輩にあたる少年たちのキャッチボールを指導、「野球が上手になりたいという気持ちを大切に持ち続けて」と言葉を贈った。

身体全体で投げようと助言

 イベントは「四日市市ふるさとの誇り 横浜DeNAベイスターズ東克樹選手 2025最多勝受賞を祝う会」。同校は東選手が子どものころに所属した三重クラブ野球少年団の練習場でもあり、会場の体育館には団員の少年30人余と早川清彦監督らスタッフ、父母らの100人余が集まった。

 東選手の活躍を地元としてお祝いしようと、市が計画したという。少年たちはユニホーム姿の東選手を拍手で迎え、野球の基礎となるキャッチボールを見てもらい、アドバイスをもらった。東選手は「胸をめがけて投げる」「投げたボールの軌道をイメージして投げる」などの基本のほか、「速い球を投げようとして腕に頼ってはだめ。身体全体で投げるのが大切」と助言をした。

練習を見ながらアドバイスする東克樹選手

「身体が小さくても野球の選手にはなれます」

 キャッチボールのあと、少年たちの質問に答えた。「身体全体を使うにはどうしたら」の質問には、「サッカーなど、いろんなスポーツをすると身体の動かし方が分かってきます」と答えた。

 「体が小さくても野球の選手になれますか」の質問があり、東選手は「なれます。身長は関係ないです」ときっぱり。東選手もプロ野球選手としては小柄とされるが、全身を使うダイナミックなフォーム、打者の狙いを読む投球術で球界を代表するエースになっている。

少年たちの質問に答える東克樹選手

記念品はボールをイメージした萬古焼の土鍋

 少年との交流が一段落したところで、ユニホーム姿の森智広市長からお祝いの記念品が贈られた。同じ「ふるさとの誇り」である萬古焼の土鍋で、ボールをイメージした白い鍋のふたには、ボールの縫い目と「2025年セ・リーグ 祝・最多勝 東克樹」などの文字が入った特注品だ。ふるさと納税の返礼品も提供している平尾製陶の作品という。野球少年団からはトロフィーが贈られた。

 ほぼ8年ぶりに学校を訪れたという東選手、「子ども時代、練習がきつかったことなど思い出します」となつかしそう。どんな鍋料理をつくってみたいかと記者に聞かれ、「一番好きなキムチ鍋をつくりたいですね」と答えた。

森智広市長から記念の萬古焼土鍋を受ける東克樹選手
記念品として贈られた萬古焼土鍋

来年の消防出初式にも登場の予定

 東選手は、「ふるさと出身の選手として、野球でふるさとの四日市に貢献できればと思います」とも話した。今回のイベントとは別に、来年1月11日の消防出初式では一日消防長として招かれており、森市長は「偶然重なったことなんですが、ありがたい。これからも、いい関係を築けたらいいなと思います」と話していた。

 東克樹選手は市立三重北小学校に通いながら三重クラブ野球少年団で練習した。少年団の宇佐美直樹副代表は「本当に野球が好きな少年で、一生懸命に練習していました」と話している。中学時代は「四日市トップエースボーイズ」に所属、愛知県の愛工大名電高校に進学し、3年生の夏、エースとして甲子園大会に出場した。立命館大学に進学し、関西学生野球連盟のリーグ戦では複数回のノーヒットノーランを達成。大学卒業年のドラフト会議で横浜から1位指名を受けて入団。2018年に11勝を挙げてセ・リーグ最優秀新人賞、2023年に16勝を挙げて最多勝を受賞、2024年には13勝を挙げ、チームの日本一に貢献した。今季は14勝で2度目のセ・リーグ最多勝を手にした。

三重クラブ野球少年団のみなさんとの記念撮影

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