三重県の四日市市議会は3月13日、予算常任委員会全大会を開き、新図書館(知と交流の拠点施設)整備事業について集中的に審議した。今後も大規模なプロジェクトが重なる中での計画なだけに、将来に渡っての財政への影響を見定めようとする質問が多かった。
委員からは、「現図書館の除却などを考えると、事業費が180億円~200億円に近づくのではないか。断念したスターアイランド時にも近くなる。今後の財政状況や少子化などを考え、シンプルに図書館だけに絞り、ホールなどは付け加えない方がよいのではないか」との発言もあった。
市側は、近鉄駅前での計画時は、当初75憶円の見込みを、近鉄との交渉で120~150億円を大きく超えたために断念に至ったが、今回は設計、工事、用地取得で136.9~166.9億円で、現図書館の除却などに5億円、土地の借地料が年約800万円と見込んでいると答弁した。
別の委員は、「今後、市立四日市病院の施設更新などすべての大きな事業が行われていく。市債は最大どこまで増え、公債費全体ではどうなるのか」と質問した。
市側は、「令和13(2031)年度末の市債残高は880億円、公債費は58億円」との数字を示したが、委員は「その先が一番多くなると思うが、そこは試算できないのか」と迫った。
市側は「新図書館と新大学について、財政にどの程度の影響があるのかを示すよう議会からの強い要望もあり、いつもより長期に算出して資料を出しているが、これだけ難しい変動が激しい状況下で10年、20年先の見通しを出すのは難しい」と回答した。
これに対して委員は「そこが計算できないのに、今後の事業で市債をバンバン出すのはどうなのかと思う。難しいことは理解するが、ある程度の指標を出してもらえないと、この事業が正しいのかどうか、市民への責任ある説明ができない」などと強く指摘した。
市側からは、「将来負担比率(税収に対する将来の負担を示すとされる)という指標があり、市の場合は、この数字が基金などが多いためもあってマイナス11.8%ときわめて良好な状態である。今後はこの比率を注視して運営をしていくことになる」との考えも示されたが、将来への財政的な負担については疑問を口にする委員も少なくなかった。









