三重県四日市市の大矢知地区に伝わる手延べ麺は、江戸時代から続く製法を受け継ぐ伝統的な乾麺で、贈答用としても親しまれてきた。しかし、全国的な知名度は高くなく、市内でも存在を知らない人は少なくない。

大矢知の手延べ麺は、なめらかな喉ごしと、手延べならではのしなやかなコシが特徴。小麦粉を丁寧に練り、熟成と延ばしを繰り返す伝統製法によって、時間をかけて仕上げられる。

一方で、四日市のソウルフードとして知られるとんてきや、名産品のかぶせ茶ほどの知名度はなく、ブランドとしての確立には課題も残る。それでも、四日市市の地域ブランド事業「泗水十貨店」では、渡辺手延製麺所のそうめんが選定されるなど、地域資源としての価値は評価されている。
今年2月には、伊藤製麺所の直営店「手延麺いとう」(四日市市諏訪町)がオープン。製造元に近い形で手延べ麺を味わえる場が市内に誕生した。口コミサイトでも開店直後から高評価を集めている。
ヨッカドで手延べ麺を使った「四日市まぜ麺」提供

さらに5月からは、一番街商店街の地域拠点施設「ヨッカド」(諏訪栄町)で、渡辺手延製麺所が週1回の出店を開始。ひやむぎやそうめんに加え、2018年の地産地消コンテストで最優秀賞を受賞した「四日市まぜ麺」も復活提供している。
四日市まぜ麺は、手延べひやむぎに九鬼産業の黒ごま、肉味噌、野菜を合わせた逸品。かつて市内飲食店で提供されていたが、コロナ禍を経て姿を消していた。同製麺所の渡邉美千代さんは「大矢知の手延べ麺の魅力を知ってほしい」と話している。
今後はリピーターを増やしながら情報発信を強化し、認知度向上につなげていく考えだ。大矢知の手延べ麺が、四日市を代表する食文化として定着していくか注目される。
姉妹サイト「MinaSukiよっかいち」でひやむぎの読者プレゼント
YOUよっかいちの姉妹サイト「MinaSukiよっかいち」の「四日市の“幻のまぜ麺”が復活していた 『大矢知手延べ麺を四日市の名産品に』」(https://yokkaichi.city/2026/05/14/5506/)では渡辺手延製麺所のひやむぎの読者プレゼント企画を掲載している。









