「五輪の夢は諦めない」 パールズジュニアチーム 水谷咲良さん

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 小学4年からラグビーを始め、中学2年でラグビーの本場・ニュージーランドに留学していた四日市メリノール学院高2年の水谷咲良さん(16)(桑名市在住)。新型コロナウイルスの影響で、志半ばで帰国することになったが、9月には県内で活動する女子ラグビーチーム「三重パールズ」ジュニアチームの一員として全国大会出場の切符をつかんだ。今後は2024年のパリ五輪出場という夢を胸に飛躍を誓っている。【練習に励む水谷さん=四日市市平尾町で】

 3歳からレスリングを始め、全国優勝を何度も経験したが、2016年にパールズのジュニアチームに入団し両立した。高校進学を控え、「もっと強くなりたい」と思った水谷さんは、当時パールズ指導者だった齋藤久さん(54)(現・パールズGM)に相談。ニュージーランドの「ハミルトンガールズハイスクール」への留学の勧めを受けて進路を一本に絞り、単身南半球へ渡った。

 当初は英語が話せず、周囲と意思疎通のできない生活に加え、試合で負けても悔しがらないチームメートに疑問を感じていた。泣きながら「帰りたい」と何度も母に電話したが、言葉が理解できるようになるにつれ、「負けてもすぐに気持ちを切り替える」ということを少しずつ理解できるようになった。「週2回の練習だけでは強くなれない」と、筋トレや走り込みで補って自主性も身に着き、レギュラーの座も手にした。

 昨年は現地の15人制大会にウイングでフル出場して全国優勝を果たし、今年は7人制で優勝を目指していた。しかし、コロナ禍で休校になり、3月に一時帰国したものの再入国できなくなり、留学先を去ることに。異国の地で築いてきた目標を失った。

 帰国後は悔しい思いを胸に「五輪の夢は諦めない」と、9月にラグビー部のある同学院へ転入。チームで声を掛け合いながらコミュケーションを重視し、笑顔でプレーする充実感を味わっている。

 顧問の黒須浩二教諭(36)は「持ち前の激しいタックルと力強いランで、全国大会の予選では2トライの活躍でチームに貢献してくれた」と評価する。水谷さんは「全国大会で自分のプレーをしっかり見せ、昨年(12チーム中7位)を上回る結果を残したい」と語った。

(2020年10月10日発行 YOUよっかいち第188号掲載記事)