助産師・大川さんの「お風呂de産後ケア」温泉でほっと一息 ゆうゆう会館で

温泉でベビーバスを使って赤ちゃんをお風呂に入れる大川さん
【赤ちゃんの沐浴をする助産師の大川さん】


 三重県四日市市在住の助産師で、ママサポ出張助産院Ohanaの代表大川知美さんは、同市智積町の日帰り温泉施設「ゆうゆう会館」で「お風呂de産後ケア」を開いている。託児付きで、母親が一人でゆっくり温泉に入り、気になることを相談できる時間だ。始めて2年が経ち、これまでに100人を超える子どもと88組の保護者が訪れた。

お母さんから大川さんに赤ちゃんを預けている
大川さんに託される赤ちゃん

 大川さんが産後ケアを始めたのは2024年。「育児の不安や孤独を抱える人が、ほっとできる場所をつくりたい」との思いからだった。

 2月12日の回では午前10時から3時間、母親が子どもを預けて温泉に入り、昼食をとり、マッサージを受けるなど、日頃の疲れをゆっくりと癒やす姿が見られた。普段はワンオペで2人の子どもをお風呂に入れているという利用者もいた。

ボディマッサージを受ける人
託児の間にマッサージを受け疲れを癒す人の姿も

 四日市市でも、産後12か月未満の赤ちゃんと母親を対象に産後ケア事業を行っている。助産師が訪問したり、産婦人科で日帰り・宿泊のケアを受けたりできる制度だ。

 ただし、市の産後ケアは利用時間がデイケアが6時間と長い一方、上の子を連れて行くことが難しいことが多く、その場合は上の子の預け先を自ら確保する必要がある。また、1歳を過ぎると利用できない。

託児をする助産師と保育士
託児をする助産師と保育士

市の産後ケアとのちがい

 一方で、大川さんの産後ケアは未就園児が対象で、上の子も託児できる。1歳を過ぎても利用でき、母親が「一人でゆっくりする時間」を取りやすい。行政の支援だけでは届きにくい、日常のすき間をそっと支えるサービスになっている。

自分でご飯を食べる1歳児
託児時間には昼食も食べられる

 この2年間で、父親が一緒に参加するケースも増えてきたという。育児休暇の取得が広がり、「たまには夫婦でゆっくりしたい」と利用する人もいる。

「気にせずゆっくりしてほしい」

 子どもを預けることに不安があり、託児エリアから離れられない母親もいる。そんな人も、回数を重ねるうちに少しずつ子どもから離れられるようになるという。

 「どんなに大泣きしても預かるので、気にせずゆっくりしてほしい」と大川さん。ただ、無理に離すことはせず、母親の気持ちに寄り添って対応している。

赤ちゃん用の体重計に乗る赤ちゃん
希望者には体重測定もある

 この日、初めて生後5か月の子と参加したという32歳の女性は、抱っこしながらご飯を食べるなど、ワンオペで大変なことも多いという。偶然、友人も申し込んでいたそうで、一緒に昼食をとっていた。「思った以上にリラックスできました」と笑顔で語った。

 「お母さんが自分を大切にできる時間を持つことが、家族全体の幸せにつながる。一人で頑張らなくていい、頼れる場所があると知ってほしい」と話す大川さん。今後は他の施設や地域にも広げ、産後ケアが当たり前に選べる社会を目指している。行政との連携も視野に、地域全体で子育てを支える道を探っている。

インスタグラムで情報発信

 お風呂de産後ケアは、子ども一人につき6000円(入浴料別)で、子ども2人の場合は1500円の追加料金が必要。大川さんはインスタグラムhttps://www.instagram.com/mw.ohana/#で情報発信している。

お風呂で産後ケアのフライヤー
お風呂でde産後ケアのフライヤー


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