いざ!に備える、四日市で南ブロック消防団のリーダー研修

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【講義では災害が起きた場合の消防団の役割などが語られた=四日市市塩浜】

 三重県の四日市市南消防署で5月18日、南ブロック消防団警防活動研修が開かれた。消防団のリーダーたちに、大規模災害時の備えのあり方や活動に必要な機器や法令について学んでもらい、南海トラフ地震など大規模災害に備えてもらう目的。塩浜、日永、楠、内部、四郷、水沢など市南部の地域から8分団の30人余が参加した。

 会議室での講義と、ロープの結び方、はしごや消防ホースの扱い、救助活動で必要になるがれき撤去でのチェーンソーの扱いなど実技の研修があり、ここで得た知識などを団員へ広げてもらう。

 講義では、災害時の消防団に期待される備えについて語られた。大規模災害が起きると、公設の消防組織が手いっぱいになり、とくに南海トラフなどの場合は隣県にも被害が出ていることが想定されるため、自衛隊や市外からの救援隊の到着にも時間が必要だ。

 たとえば、講義で示された阪神淡路大震災の時のデータでは、「だれに救助されたか」の数値では、近所の人が60.5%、家族が18.9%,救助隊が2.4%となっていたという。このため、被災当初は、地元で何とかしなければならないことが想定され、消防団や自主防災隊への期待は大きくなるという。

 研修の最後に講評した片岡洋将署長は、「南海トラフなどの大規模災害への対応では、消防団の活躍が帰趨を決するとされ、住民をリードして活動することが求められる。きょうの訓練を活かし、災害に備えてほしい」などと話した。

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