【青春開花】生き物の奥深さに感動 四日市四郷高校 自然科学部

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【自然科学部の部員=四日市市八王子町】

 野鳥や植物の観察をする県立四日市四郷高校(四日市市八王子町)の自然科学部。学校周辺や、海や山での生物調査を通し、自然の豊かさや緻密さを体感している。

 部長の前多翔太さん(3年)は釣りができる部活と聞いて入部。先輩が卒業し部員が1人になってしまい、2年生の春に勧誘に力を入れた。同部のインスタグラムのアカウントを立ち上げ、部活見学に来た新入生を熱心に勧誘。存続の危機を免れた。副部長の佐藤舞さん(2年)は、友達に誘われて入部。熱心に活動する先輩に刺激を受け、植物の名前や生態を知り関心を深めた。

 部員は1年生2人、2年生7人、3年生2人。週2回放課後に学校周辺の植物や野鳥を観察・調査し、土日や夏休みは、海や山へ出かけ調査の場を広げる。環境庁の生物多様性に関する基礎的な情報の収集をする「モニタリングサイト1000」の手法に沿って本格的な調査をしており、植物や生き物の生態の奥深さに感動し、興味が深まっていくという。

 今年から市民活動団体の「ネクストステップ研究会」のアサリを育てるプロジェクトに参加し、磯津の海に棲息する貝類を中心とした生物の調査と、貝の殻長測定をしている。アサリの稚貝がいることが分かり、「環境が整えば磯津で潮干狩りができるかも」と期待する。三重県の準絶滅危惧種のオチバガイがいることが分かった時には「鳥肌がたった」という。

 前多さんは「自然界は緻密なものが重なり合ってできている。言語化するのは難しいが、この部で体感できる」と魅力を語った。活動の様子はインスタグラム(https://www.instagram.com/yg.shizenkagaku/?igsh=MmR1ZWswdjNmZjI0)で紹介している。

【海岸で調査中の部員ら】