買い物中に倒れて心停止の状態になった男性に、従業員らが協力して応急処置をし、命を救ったとして、三重県の四日市市南消防署が7月2日、株式会社日永華陽(日永カヨー)に感謝状を贈った。救急隊が駆けつけるまでの間の心臓マッサージやAED(自動体外式除細動器)の処置が効果を発揮し、男性は歩いて退院できるまでに回復したという。
この日、感謝状の贈呈式があり、日永華陽から販売促進課長の松井義光さん(57)と総務課長の藤田厚史さん(47)の2人が代表して出席、片岡洋将署長から松井さんが感謝状を、藤田さんが記念品を受け取った。
片岡署長は「いざという時、いかに行動するかは、私たちでもあせったりするもの。急病などで倒れた人を何人も病院に搬送しているが、自分の力で歩いて退院の日を迎えられるのは本当にまれなことで、みなさんのおかげです。これからも、研修などを重ね、安心、安全に買い物ができるよう、協力をお願いします」などと感謝の言葉を述べた。
同署などによると、3月21日午前9時半ごろ、四日市市日永4丁目、日永カヨー1階の専門店街の店の前で70歳代の男性が倒れた。専門店から連絡を受けた松井さん、藤田さんら従業員が駆けつけ、呼吸をしていないことに気づき、救急隊が到着するまで、心臓マッサージを続け、AEDも2回、処置したという。従業員ら5~6人で手分けし、お客様も協力してくれたという。
松井さん、藤田さんの話では、この件のあと、日永カヨーでは消防の協力を得て2回の研修会を開いており、今後も、いざという時への備えをしていくという。