三重県四日市市の羽津地区で5月23日、「防災サバイバル体験学習」が始まり、約80人の小中学生が参加した。24日までの一泊二日で防災知識を身に着けるが、子どもの倍以上の人数の大人たちが会場準備や運営に協力。地区では欠かせない行事に育っている。今回、中学生の時に参加して今は大学で防災を専攻している女性が里帰りしてお手伝いで参加。専門家の視点から子どもたちにアドバイスもした。
今年で11回目の地区の名物行事
この体験学習は、羽津地区まちづくり推進協議会と実行委員会が開催し、今年で11回目になるという。会場の羽津北小学校には、地区が持つ自慢の大型テント18張が大人たちの手で校庭に設営され、キャンプができる用意も整えられた。
子どもたちはこの日、午前中は自分たちの町をグループで歩き、災害時に危険な場所、安全な場所、役に立ちそうなものを見つけて、電子防災マップを作製する作業をした。
体育館で正午に全体会がスタート。推進協議会の内田寛会長が開会のあいさつをし、今は香川大学創造工学部の防災・危機管理コースで学ぶ稲富悠子さん(21)を紹介した。稲富さんは「みんなが防災を学べば地域の防災力が上がります。ぜひ、少しでも防災のことを覚えていってください」とあいさつした。

稲富さんは、この体験学習が始まってまだ間もないころ、中学2年生の時に参加した。もともと防災に関心があったが、体験学習に参加したことでさらに意識も高まり、専門のある香川大学へ進んだという。今は4年生で、衛星を活用した地上のデータを解析することもしており、来春からは大学院で研究を続ける予定だ。
子どもたちの目で危険な場所など拾い出す
防災マップの子どもたちの発表は午後3時からあり、20近くのグループに分かれて調査した結果をすべて紹介した。多くのグループが挙げた危険な場所は、いろんなところにあるブロック塀が圧倒的に多かった。自動販売機や電柱、狭い道路も危険に感じたようだ。安全な場所では、広い駐車場に注目したグループがあり、役に立ちそうなものでは消火栓、防災倉庫、消火器などが挙げられた。AEDや公衆電話を挙げたグループも幾つかあった。
全グループの発表後、稲富さんが講評をし、まず、子どもたちが楽しみながら防災マップをつくることができたことを喜んだ。そのうえで、自動販売機には災害で電気が止まっても利用できる種類があること、公衆電話は設置場所が分かっても使い方を知らないと意味がないので、一度確認してほしいと子どもたちに話した。
いざという時に役立つ知識を教わる
防災マップの発表前には、防災に関するブースが体育館に設けられ、子どもたちはグループに分かれて見学した。地区の人たちのブースは、いざという時に何を持っていると便利かなどを教えてくれた。自衛隊三重地方協力本部四日市地域事務所は東日本大震災の時の映像で津波の様子や自衛隊の救援活動を紹介した。災害時に使えるロープの結び方も教えたが、稲富さんもお手伝いで子どもに結び方を教えていた。大学の勉強では救急講習もあり、ロープの結び方も習うそうだ。



夕食はカレーライス、24日もゲームなどで学ぶ
体験学習は防災マップ発表が終わった夕方、地域の人と一緒につくったカレーライスをみんなで食べた。24日は、朝、パンと具材を牛乳パックの中に入れて燃やしてつくる「カートンドッグ」を作る調理体験をする。午後2時ごろまで、災害時のトラブルに対処する防災カードゲーム「なまずの学校」や協力型防災ボードゲーム「LIFE」を使った防災実習やパッククッキングなどで過ごす予定だ。









