三重県四日市市富田栄町に、不登校の子どもらが安心して過ごせる居場所「グッドリダンス」が昨年誕生した。立ち上げたのは、不登校の子どもがいる生川あかねさん。「制度のすき間で追い詰められる親子が多い」と痛感したことが原点だ。

生川さんの長女は小学生の頃、「周りから浮いてしまう」と感じ、学校に行くことが難しくなった。名古屋市のフリースクールに通ったものの、月10万円弱の利用料に加え、学割が適用されない交通費の負担も大きく、学校に行けない不安とともに経済的な重圧も続いた。
市の不登校支援施設「四日市市 適応指導教室・ふれあい教室」(日永東)は自宅から遠く、送迎の負担も大きかった。子どもが一人で自宅にいられない場合、母親が仕事を休んだり、時短勤務にしたりするケースなどもあり、制度のすき間で生活や働き方の選択を迫られる家庭もある。こうした経験が、生川さんを「地域に安心できる居場所をつくる」という決断へと向かわせた。
四日市市の不登校の現状
現在、市内には8つのフリースクールがある。市内にも支援の選択肢は増えているが、場所や費用の面で利用しづらい家庭もある。四日市市登校サポートセンター(四日市市日永東)によると、2025年度の不登校児童生徒数は1114人(小学校494人、中学校620人)。年々増加傾向にあり、相談できずに悩みを抱え込む保護者もいるという。
保護者の気持ちに寄り添い、子どもに干渉し過ぎない
生川さんは、お母さん同士が安心して話せる機会も設けている。別室にいても笑い声が聞こえるほど会話が弾むこともあり、悩みを言葉にできる場があるだけで気持ちが軽くなる人も多い。当事者が立ち上げたフリースクールだからこそ、保護者の心の負担にも自然と目が向く。

グッドリダンスでは、子どもが安心して過ごせるよう「干渉しすぎないこと」を大切にしている。小学校低学年で母親と離れられない子には、事前に打ち合わせをして、タイミングを見計らって母親に帰ってもらうなど、親子双方のストレスが少ない方法を工夫している。
学校の教材を見ると気持ちが沈んでしまう子には、オンライン教材を提案することもある。「これならやってみる」と前向きになる子もいる。
スマホの持ち込みは可能だが、子どもたちに人気なのはポケモンカード。カードを囲んで楽しそうに交流する姿が見られる。
制度のはざまで苦しむ人と共に生きる場を
生川さん自身、就職氷河期に社会に出た。制度のはざまにいる人たちが苦しむ姿を見てきた経験が、活動の原動力になっている。
将来は、同じように制度のすき間で生きづらさを抱える人たちと一緒に暮らせるシェアハウスをつくることが夢だという。フリースクールは最初の一歩だ。生川さんは「学校に行けなくても、人との交流が苦手でも、できる職業はある。悲観しないでほしい」と呼び掛けた。

月曜日から金曜日までの、午前9時から午後5時で利用できる。利用料は1日千円で、月額上限は2万。公式サイト(https://sites.google.com/view/goodriddance-yokkaichi?utm_source=ig&utm_medium=social&utm_content=link_in_bio&fbclid=PAZXh0bgNhZW0CMTEAcGRvZgJzcnRjBmFwcF9pZA85MzY2MTk3NDMzOTI0NTkAAae-YIWPEvY-JRvorcM4iRo-5WRdHwuVnfB7dp-jckTwemjdRPv9c5KoWI_w0A_aem_9bn6vZzqa4h15-zPivm5tA)で詳しい情報を発信している。
公式Instagram(https://www.instagram.com/goodriddance4k1/#)でも普段の様子を発信している。














