三重県四日市市で今年4月に開校した、一般社団法人MiRAIが運営するフリースクール「MiRAIアカデミー小中等部」。スポーツや体験活動を軸にしたフリースクールで、四日市市の小学校の元教員の中島慶大さん(36)と、三重県と愛知県の高校教員の経験のある水谷真也さん(34)が中心となって活動している。
中島さんは、子どもから「不登校、人生が詰んだ」といった言葉を受け取った経験があり、胸を締めつけられたという。学校に通えないことで将来を悲観してしまう子どもがいる現状に向き合い、「教育の目的は学校に行くことではなく、社会の中で自分らしく生きる力を育てることなのに」と感じた。学校の仕組みの良さを感じる一方で、主要5科目以外の学びが軽視され、不登校の子どもへの支援が十分ではないと感じた。
2024年に中島さんは退職し、一般社団法人を立ち上げてスポーツ教室を始めた。運営する中で、学校に行けない子どもが参加していることに気づき、人と関わる機会を求めていると感じた。そこで、四日市メリノール学院(平尾町)の生徒用合宿所「静修館」を拠点に、週2回のフリースクールを開校した。中島さんはオンラインでの学習支援も行っており、SNSでの発信を通じて相談が寄せられることもあるという。

スクールでは、テキストを使った教科学習や運動学習のほか、野外体験、科学実験、探究学習など多彩なプログラムを用意する。AIを活用した学習も取り入れ、子どもが自分のペースで課題に取り組めるよう工夫している。この日はペットボトルロケットを作り、メリノール学院の校庭で飛ばす実験をしたほか、ラグビーで体を動かした。


小学生から中学生までが一緒に活動するため、最初は話せなかった中学生が年下の子の面倒を見るようになり、表情が変わっていく姿も見られるという。ボランティアとして同学院高校の通信制課程の生徒も参加し、不登校経験のある生徒が子どもたちに寄り添っている。
学校に出席できていないことを負い目に感じる子も少なくない。高校受験では欠席数が以前ほど重視されなくなったものの、在籍校と学習状況を共有し、出席扱いとなるようサポートしている。保護者からは「元先生なので、学校の制度や子どもの心理を理解してくれて安心」との声が寄せられている。

中島さんと水谷さんは、教員時代に不登校を経験しても高校で毎日通うようになった生徒を見てきた。「環境が変われば笑顔を取り戻す子は多い。学校に通えないことで親子で不安になるが、未来は自分の手で作れる」と話す。中島さんは「選択肢が増えたと考えて、一度見に来てほしい」と呼びかけた。
MiRAIアカデミーは、小中学生が対象で毎週月、木曜日に開催している。利用は1日につき1500円。問い合わせなどの情報は公式サイト(https://mirai-academia.com/information/)で、公開している。公式インスタグラム(https://www.instagram.com/mirai_academy_ems/#)でも情報発信している。















