イオン四日市北で備蓄米を販売、まとまった量は四日市市で初めて

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【朝8時の開店と同時に次々と客の手に渡る備蓄米=イオン四日市北】

 政府の備蓄米が6月19日、三重県四日市市のイオン四日市北(イオンモール四日市北)で販売された。5キロ入りの白米は200 袋以上が入荷され、大手スーパーでのまとまった販売としては四日市市では初めてとみられる。開店の3時間ほど前から並んで待つ人もいて、100人を超える列ができたほか、開店から20 分ほどで残りわずかの状態になった。

 イオン四日市北での販売は、ショッピングセンター入り口側で午前8時の開店の15分前から整理券を配布することが、前日の18日、ホームページや店頭掲示で告知されていた。

〇あらかじめカートに、混乱なく販売

 予定より少し早めの午前7時40 分前に整理券の配布が始まり、午前8時の開店と同時に客は店内へ。白米の袋は、あらかじめカートの買い物かごに1袋ずつ入れて並べてあり、客は順に店のスタッフからカートごと受け取った。やりとりはスムースで、混乱なく、列をつくった人のほとんどは10分ほどで米袋を手にすることができた様子だ。

カートに入れて渡され、混雑もなく販売された備蓄米

 白米の袋には「国産備蓄米」と書かれ、原料玄米は複数原料米、国内産と表示されていた。精米時期が6月中旬とあり、精米ほやほやだ。税抜き価格では1980円、税込みで2138.40円。袋には「炊飯器の目盛より多めの水を加えて炊いてください」とのアドバイスも書かれていた。

 この日、早朝から並んだ多くは年配の人たちだったが、若い人や仕事休みを使って並んだ人もいた。先頭にいた女性は、18日に買い物に来て店の掲示で販売を知ったといい、午前5時にやってきた。「ふだん、麺も食べるし、パンでもいいので、お米でなくてはいけないわけではないが、備蓄米がどんなものかを知りたい」という気持ちが強かったという。

〇少しでも安い米を、「待ちに待った」

 もちろん、米の価格が高騰するなか、少しでも安い米を買いたいと考えて早起きした人も多い。「年金暮らしでは、今のようなお米の値段では生活できない」と話す81歳の女性は、娘さんとの2人暮らしだが、昼食をうどんなどにして、ごはんは朝と夕だけにしているという。「四日市ではいつ備蓄米が来るのか、今か今かと待っていた」と話した。

 4人家族で育ち盛りの2人の子がいるという男性は「5キロの米だと、うちだと1週間でなくなってしまう。ホームページで販売を知り、少しでも安く買えるならと思ってやってきた」と話していた。

 政府が随意契約で放出した備蓄米については、四日市市では大手コンビニのローソンが6月14日に販売しているが、全国一斉展開のため、1店舗あたり2キロ入り2袋と限定的な数だった。ホームページなどで販売時間を特定しなかったこともあり、、未明に手にした人もいれば、朝、たまたま店に行って見つけたという人もいる状況だった。三重県内では松阪市でイオン系のスーパーが先行して販売している。

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