「5年後の学校はこうあってほしい」を考える中学生のワークショップが5月22日、三重県四日市市の西朝明中学校で開かれた。市教育委員会は来年度から5年間の教育ビジョンをつくっており、子どもたちの意見を反映させようと、今回をスタートに全市立中学で開催する。大人には思いつかないアイデアに期待している。
四日市市教育委員会は今年度、2027年度から5年間を計画期間とする第5次四日市市学校教育ビジョンの策定作業に入っている。市の学校教育に関する施策の基本的な計画を定めるもので、中学生の意見を本格的に寄せてもらおうとするのは初めての試みという。
過去のビジョンづくりでは、アンケートで意見を募ることはあったが、多くは教師ら教育関係者の「大人の意見」で方向性が決められていた。今回、策定にかかわる担当者らが、もっと本気で子どもたちの意見を反映させたいと考えたといい、ワークショップ形式で知恵を出してもらうことにした。
この日、体育館には2年生4クラスの119人が集まった。1クラスが6グループに分かれ、グループごとにアイデア探しに取り組んだ。まず、教委側が用意した、10種類のイラストで描かれた「探究」「授業(学び方)」「安全、安心」「心と体」などの学校で大事にしたい課題が提示され、みんなで選び、なぜ、それを選んだのかの理由を挙げた。


次に、選んだ課題を実現するにはどうしたらいいかを考え、「5年後、もっとワクワクする中学校にするための『未来プロジェクト』アイデア」を話し合い、グループごとに発表した。ほかのグループにアイデアを聞いてもらい、聞いたグループは、いいアイデアだと思った場合は「いいね」シールを貼って、ほめてあげる。しっかり聞くことも大切なルールだ。
子どもたちの発表では、様々な要望も挙げられた。「心と体」を大事にしたいことから、そのためのアイデアとして、「昼休みを長く」「10分放課は20分に」など、休み時間を長くすることの求めがあった。休み時間ではゲームやYouTube視聴など何でもできるようにしてほしいとの願いもあった。
「自習室がほしい」「テニスコートには屋根を」「学校にコンビニを置く」など具体的な施設の要望も。「給食に海外の国の料理を採り入れる」「階段を使えない人のためにエレベーターやエスカレーターを採用してほしい」といった、多文化共生や弱者への視点を感じさせるアイデアもあった。
市教委は、ほかの中学校でのワークショップを7月中旬までに順に実施して行く方針で、集まったアイデアを精査し、年度内に策定するビジョンに取り入れたいという。また、秋に市民参加のシンポジウムを開催する予定で、会場での掲示などで中学生の意見を紹介したいとも考えているという。









