三重県四日市市出身の映画監督・瀬木直貴さんが手掛ける新作映画「ワンヘルス ワンライフ(仮)」の地域キャストを選ぶ公開オーディションが8月、福岡県筑後市で開かれる。年齢や演技経験は問わず、映画に出演してみたい人や映画づくりに興味がある人をはじめ、誰でも応募できる。夏休み期間中の開催のため、学生も参加しやすい日程となっている。瀬木監督は「三重県からもぜひ参加してください」と呼びかけている。
毎回1000人規模が参加するオーディション
瀬木監督は、地方を舞台にしたオリジナル映画作品をオールロケで作り続けており、公開オーディションで地域キャストを選ぶ制作スタイルでも知られる。
書類審査は行わず、応募者と直接向き合うワークショップ形式で選考を行うのが特徴だ。オーディションをきっかけに映画づくりへ関心を持つ人や、その後エキストラとして作品に参加する人も少なくない。
「大体1000人以上応募があります。2〜3割は開催県外から来ます」と瀬木監督。参加者の中には首都圏や東北、北陸から訪れる人も多く、監督作品の常連参加者もいるという。
今回も6月末の募集開始から数日で約200件の応募があり、瀬木監督は「これまでで一番早いペース。良くも悪くも注目されています」と話している。

舞台は自然豊かな福岡県筑後平野
映画は、病気をきっかけに故郷へ戻った女性が、農業青年や獣医師、2頭の保護犬との出会いを通して人生を見つめ直していく物語。監督によると、親に捨てられた姉妹の実話をもとにした作品で、当事者の了承を得た上で映画化を進めているという。
動物福祉に特化した動物園として国内外から注目を集める福岡県の大牟田市動物園を舞台にした前々作「いのちスケッチ」(2019年)の頃から温めてきた構想で、幸せに育ったわけではない姉妹と犬たち、地域との出会いを普遍的な人間ドラマとして描く。

タイトルに込めた思い
タイトルに使われている「ワンヘルス」は、人と動物、そして自然環境の健全性を1つのものとして捉え、共生を目指す考え方。
一方、「ワンヘルス」を巡っては、福岡県の同名政策が報道されていることもあり、インターネット上では憶測を含む様々な情報が見られる。瀬木監督は「公費の助成を受けるものではなく、福岡県の政策とも関係なく、理念に基づいて市民参加で制作する映画です」と説明する。
タイトルについては、「バラバラの家族が1つになるというのがいいなと思ったんです。『ワン』は1でもあるし、日本では犬の鳴き声でもあります。しゃれもちょっと利いていてピッタリだと」と語った。

「四日市で育ったからこそ撮れる作品」
瀬木監督は、四日市や三重県の人たちへ、「僕は四日市で生まれ育ったからこそ、この作品が撮れると思っています」と語りかける。「子どもの頃に見聞きしたことや、自分が体験した臭いや音。かつて公害の町だった四日市で育ったことが、自分の発想の原点になっています。舞台は福岡ですが、ルーツは四日市なんです」。
公開オーディション概要
- 開催日程: 8月22日(土)、23日(日)、29日(土)
- 会場: 九州芸文館(福岡県筑後市)
- 応募方法: ワンヘルスムービープロジェクトオーディション事務局公式サイト(https://onehealthonelife.jimdofree.com/)の応募フォームから。
- 締め切り: 8月9日(日)









