2026年4月の民法改正により、離婚後の子どもの親権について「単独親権」に加え、父母が共同で持つ「共同親権」を選べるようになった。それに伴い、新様式の離婚届には、未成年の子どもについて、親権の持ち方を記載する欄が新たに設けられる。
未成年の子がいる場合、旧様式の離婚届はそのままでは受理されないので、注意が必要だ。
単独親権か共同親権か
これまで日本では、離婚すると父母いずれか一方が親権を持つ単独親権のみだったが、改正後は、両者の協議や家庭裁判所の判断によって、単独か共同かを決める仕組みとなった。
共同親権とは、離婚後も父母が子どもの進学や転居など重要な事項について話し合いで決めていく制度だ。単独か共同か――どちらを選ぶかは、子どもの利益を最優先に判断される。
新たな記載事項が必要になった離婚届だが、従来の様式はそれに対応していない。実際の手続きはどうなるのか、三重県四日市市の場合を調べた。

四日市市の場合
四日市市では、新しい離婚届の様式は現在準備中で、配布時期は未定だそうだ。現時点では、旧様式に必要事項を補足して届け出る方法を案内している。
基本となるのは、旧様式に全国共通の「別紙」を添付する方法だ。別紙は市役所1階の市民課や近鉄四日市駅高架下の市民窓口サービスセンター、各地区市民センター(中部地区除く)で受け取ることができ、未成年の子の氏名など必要事項を記入する。旧様式の「未成年の子の氏名」欄には何も記入しない。

また、すでに新様式を配布している他自治体で入手した用紙を使用することも可能だ。北勢地域では、川越町の公式サイトに新様式の離婚届のPDFが掲載されている。その他の市町については、現時点で新様式に関する具体的な案内は確認できなかった。


記入済みの旧様式離婚届の存在
注意したいのが、すでに記入・署名済みの離婚届の扱いだ。今年3月以前に記入した離婚届を、お守りのようにそのまま保管しているケースはないだろうか。
離婚をめぐっては、そもそも相手の同意を得ること自体が大きなハードルになるケースも少なくない。話し合いが長期化し、ようやく署名を取り付けた離婚届を「いざというときのため」に保管している、という例もある。
相手が再び態度を変える可能性を考えると、署名済みの離婚届は、事実上「いつでも離婚できる状態」を確保する手段としてきた側面がある。
しかし今回の制度変更により、未成年の子がいる場合、旧様式で完成させたつもりの離婚届では、必要な記載事項が不足しているため、別紙でも届出人(協議離婚の場合、夫と妻)の署名が必要になる。この点は特に注意が必要だ。
いずれにしても、離婚届の提出前に、現行の記載要件を確認しておく必要がある。









