NPO法人四日市まんなかこどもステーション(三重県四日市市西町)で6月9日、「絵本のひろばとランチ」が開かれた。未就園児と保護者を対象に月1回行われている催しで、この日は0~1歳の子どもと母親4組が参加し、絵本の読み聞かせや手作りランチを通じて交流を深めた。
この催しは、同ステーションで約20年前から続く「子育ち支援」の一環で、親子が安心して過ごせる居場所づくりや、子育て中の悩みや困りごとを共有し合える仲間づくりを目的としている。

楽しそうに遊ぶ子どもたち 母親同士の会話も弾む
午前10時の受け付け開始とともに親子が続々と来場し、館内では乳児を抱っこした母親たちがあいさつを交わしながら入室。広々とした室内では、子どもたちが玩具で遊んだり水槽の魚を眺めたりと、それぞれ思い思いの時間を過ごした。母親たちはスタッフとの会話をきっかけに、日常の育児の様子などを語り合い、徐々に会話が広がっていった。
スタッフの中には、かつて自身の子どもとともにこの活動に参加し、現在は運営側として関わる人もおり、地域に根付いた支援の循環が続いている。

絵本を読む合間には子どもが飽きない工夫も
午前11時からは読み聞かせグループ「すのうほわいと」のメンバー3人による絵本の時間。「だるまさんと」「たまごのあかちゃん」など4冊が紹介された。同グループは約40年前、近隣の小学校の保護者らが友人同士で始めた活動で、現在も地域で読み聞かせを続けている。
読み聞かせでは、大型絵本に加え、カゴバッグから登場するカエルの人形「ハロルドくん」や手作りのペープサート(紙人形劇)、手遊び歌などが取り入れられ、子どもたちが途中で動き回っても自然に興味を引き戻す工夫が随所に見られた。立ち歩いていた子どもが、バスから電車に変わったペープサートの動きに目を輝かせ、動きを追う場面もあった。
「子どもはずっと座っていなくても大丈夫。ママにもゆっくり絵本の世界を楽しんでほしい」とスタッフは話す。室内は出入り口に配慮がなされ、常時スタッフが見守る体制が整えられており、母親たちは安心した様子で読み聞かせに耳を傾けていた。

おしゃべりしながらゆっくりランチ
午前11時30分には片付けを終え、2階へ移動し「水無月ランチ」が提供された。テーブルには人数分の食事が並び、1歳11か月の子どもには子ども用ランチも用意された。メニューは肉汁つけうどん、ジャガイモとキャベツの塩昆布炒め、厚揚げの大葉チーズ照り焼き、イタリアンサラダ、杏仁豆腐の5品で、梅雨の時期でも食べやすいよう工夫されていた。
料理には農家から提供を受けた野菜やスタッフの家庭菜園の食材が使われ、イタリアンサラダにはオクラやズッキーニ、ニンジン、エリンギなどが盛り込まれた。普段の家庭ではなかなか揃えにくい多品目の野菜を味わえる点は、子どもの食育にもつながりそうだ。
子どもが先に食べ終わっても、スタッフが抱っこしたり遊び相手になってくれたりするため、母親たちは落ち着いて食事と会話を楽しむことができた。

参加者も食器洗い 芽生える仲間意識
食後は参加者が台所に移動し、使用した食器を洗いながら交流を続けた。理事長の油田千鳥さんは「参加費のみで続けているため、参加者にも活動の一員として関わってもらい、みんなで支え合う場にしたい」と話す。洗い物の時間も、スタッフの見守りのもと子どもを預けながら会話が弾む時間となっていた。
その後、部屋に戻りコーヒーを飲みながらアンケート記入や次回案内が行われ、離乳食教室、誕生日準備、子育て施設や学区の情報交換など、話題は尽きなかった。子どもたちは昼寝をしたり遊んだりしながらそれぞれ過ごし、室内は終始穏やかな雰囲気に包まれていた。
大切なのは「頑張りすぎないこと」
1歳5か月の男児の母親は「駐車場があるので通いやすく、ここで過ごす時間が大切な息抜きになっている」と話した。油田理事長は「ママが笑顔なら子どももうれしい。頑張りすぎず、お互いさまで支え合うことが大切」と語り、親子を見送った。

次回は7月2日(木)午前10時~午後1時に開催予定。参加費は1200円(ランチ代込み)、子ども用ランチは200円で、定員は8組。
同ステーションではこのほか、託児中に親だけでおしゃべりをする「カフェまんなか」、親子で遊んで食事をする「みんなの居場所」、子育てと仕事を両立する親のための話しの場「おうちカフェ」など、さまざまな「子育ち支援」活動を展開している。
問い合わせは同ステーション(059・351・6670)まで。









