三重県四日市市のユマニテク調理製菓専門学校の樋口莉津さん(19)と徳永亜虹さん(20)が、第44回中部洋菓子技術コンテスト大会の「マジパン学生の部」で受賞した。東海3県では歴史のあるコンテストで、常連の受賞校の学生も多く参加する中での好成績だという。
参加したのは、完成した作品を会場に持っていく持込部門で、名古屋などの製菓の学生約25人が出品した。マジパンはアーモンドの粉末(ペーストも)や砂糖、卵白を練り合わせ、粘土細工のように人形やその舞台をつくっていく。非常に細かい手仕事のうえ、乾燥などで細工が壊れてしまわないように気を配らないといけないという。
樋口さんはこの部門で上から2番目に得点が多い中部洋菓子技術コンテスト大会会長賞を獲得した。作品名は「魔女のアトリエ」で、それぞれの魔女の表情がかぶらないように気を付けた。建物の煉瓦を本物っぽくするためにバーナーを使う試みもした。細い線でできている窓は何度も壊れたが、最後は納得の出来栄えになったという。
コンテストの2~3カ月前から試作などを繰り返し、1カ月近くをかけて出品作を完成させた。時には未明まで練習していたが、寄り添って、遅くまで起きていてくれた家族の協力がうれしかったという。


徳永さんはこの部門で銅賞を獲得した。1年生だった前年、別の部門に参加したが受賞を逃し、その悔しさをばねにした。休みの時にも先生に学校を開けてもらうなど、マジパンを手にする時間が長くなっていたという。徳永さんも1カ月近くで出品作を完成させた。
作品名は「ようこそ!レモンパーティーへ」。人形たちが作品を見る人たちの方を見て、パーティーにおいでよと誘っているような雰囲気を出した。ところどころにあるレモンの周りに生えている草は1本1本がマジパン細工で、それを1本ずつ植えている。色の濃淡のある屋根の様子も細かい手作業になっている。

「ようこそ!レモンパーティーへ」

ユマニテク調理製菓専門学校の宇佐見靖夫校長は「学生の力を向上させるねらいで、当校は毎年参加していますが、賞の常連校も多く、簡単に賞を取れるような大会ではありません。負けず嫌いの2人の気持ちもあって、よく頑張ったと思います」と努力を称えている。
2人は、大会会場に並んだ大人の作品やほかの学校の作品を見て、「こんなやり方もあるんだ」と気づかされたという。来年2月の卒業直前の作品展に、そんな技を使ってみたいとも考えているそうだ。製菓製パン総合学科2年の2人は来春が卒業。樋口さんは鈴鹿市内の洋菓子店、徳永さんは名古屋市内のホテルへの就職が決まっているという。
中部洋菓子技術コンテスト大会は愛知、岐阜、三重の各県洋菓子協会が合同で開催しており、今年は8月下旬に名古屋で開催された。中部地区では最大級の製菓技術を競う大会で、製菓の技術や知識を向上させるため、学生だけでなく、大人の職人らも参加しているという。(記事中、作品の写真と大会会場での写真はユマニテク調理製菓専門学校の提供)
















