AIの急速な発達で、これまで予想しなかった不正アクセスなどが毎日のように報じられている。三重県の経営者にも「対策の必要性を感じる」との声は広がっているが、「情報セキュリティに関する知識が不足している」などの課題や障壁を感じる経営者も多いことが、三十三総研が発表した経営者アンケートの結果に表れた。調査は8月中旬~9月中旬に行われており、現時点では、さらに直面する問題になっていると思われる。
三十三総研は春と秋の年2回、経営者アンケートをしており、今回は61回目となる。三十三ビジネスクラブ会員で資本金1億円以下の三重県下の法人企業1760を対象に郵送やインターネットで調査をした。回答があったのは587で、回収率は33.4%。今回、定例の景況感に関する質問に加え、特別調査として情報セキュリティに関する対応状況や考え方について質問した。
割合は少ないが不正アクセスやランサムウェアも
「情報セキュリティに関する被害について」の質問では、「被害はなかった」と回答した企業の割合が78.9%で最も高かったが、「被害を受けたかわからない」が17.0%、「ウイルス感染」と回答したのが6.8%だった。さらに、「不正アクセス」が2.9%、過剰な負荷や大量の通信を送りつけるサイバー攻撃「Dos・DDos攻撃」が1.4%、「外部関連先での情報漏洩」が0.9%、パソコンやサーバー内のデータを勝手に暗号化したりロックしたりして身代金を要求する「ランサムウェア」が0.7%あった。
「情報セキュリティ対策の実施状況について」の質問では、「ウィルス対策のソフトウェア・プログラムの導入」と答えた企業が79.7%で、次いで、「ID・パスワードによるアクセス制御」が39.2%、「ファイアウォールの設置・導入」が32.4%と続いた。「社員教育の実施」が24.7%、「情報セキュリティポリシーの策定」が11.1%、「サイバー保険の加入」が10.6%で、「実施していない」が7.7%あった。
「情報セキュリティの必要性について」の質問では、「必要性を感じている」と回答した企業が74.3%あり、「対策を進めている」と回答した企業は54.3%だった。「特に感じておらず、対策も進めていない」企業の割合は11.1%だった。業種別では、「(必要性を)感じており、対策を進めている」企業の割合は製造業で45.9%と最も高く、建設業では35.7%と最も低かった。「(必要性を)特に感じておらず、対策も進めていない」企業の割合は製造業が1割未満で少なかったが、非製造業では13.2%になっていた。
知識や人材不足などに悩む企業の姿
「情報セキュリティ対策を実施・強化する上での課題や障壁について」の質問では、「情報セキュリティに関する知識の不足」と回答した企業の割合が最も高く、54.3%となった。次いで、「対応できる人材の不足」が39.2%、「コスト投入に見合う結果が得られるかわからない」が34.1%と続いた。「情報セキュリティへの意識が低い」が25.2%、「資金不足」が18.4%、「相談する相手がいない」が5.5%あった。
最後に、「公的機関などの支援機関に求める支援」について質問したところ、「補助金、助成金」と回答した企業の割合が最も高く、76.0%だった。次いで、「被害発生時のサポート」が27.3%、「人材育成や専門家派遣などの人的支援」が24.2%だった。「ガイドラインやツールの整備」が13.1%、「啓発セミナー・勉強会の実施」が10.7%あった。
今回の経営者アンケートでは、景況感については景気判断DI値は15半期連続のマイナスとなり、マイナス幅が拡大(▲11.1→▲14.0)し、2半期ぶりに悪化した。来期(2026年10月~2027年3月)のDI値はマイナス幅が縮小(▲14.0→▲11.7)し、経営者の景況感は改善する見通しとなった。これら経営者アンケートの内容は、三十三総研のホームページに詳しく掲載されている。
















