三重県四日市市のJR四日市駅前に三重大学と公立大学による新大学「四日市産業共創大学群」をつくろうとしている計画で、北勢5市5町で公立大学の設置や運営について情報を共有する協議体を設置することが決まり、10月23日、10市町の代表がそろって記者会見した。現状は四日市市のみだが、協議の結果によっては、参画が北勢地域の複数の自治体に広がる大学運営の姿になる可能性がある。
協議体は、10月29日に初会議を開催する。大学設置の認可申請に関する検討に入るほぼ2年後のタイミングに、それぞれの自治体で新大学の運営にかかわるかどうかを決断してもらう方針。四日市市は、開学を目指している工学系大学は北勢地域全体にとって意味があるものと考えており、多くの自治体に参画してほしいと考えている。
記者会見に出席した自治体のうち、ホスト役ともいえる四日市市の森智広市長のほかに、首長は桑名市の伊藤徳宇市長、木曽岬町の三輪一雅町長が出席した。そのほかは副市長や副町長が出席した。今回の新大学の必要性については、その自治体に進出している企業がどんな業種かなどもあって、関心の深さは差異があるのが現実だ。
記者会見では、森市長が進行中の新大学計画について説明。三重県の北勢地域は製造業の集積が高い一方で、工学系の学問をしたいと考える若者がいたとしても、県内で選択できるのは三重大学だけに限られており、結果として県内高校生の約8割が県外に流出する現実につながっているとした。

こうした状況から、四日市市は地域に工学系の人材を育成できる大学を新設することは、北勢地域の製造業を担う人材確保などによい効果をもたらすと判断していることを強調した。
桑名市の伊藤市長からは、半導体に関する人材育成の面で新大学構想には賛同できるとの意見があった。同市には台湾の大手、聯華電子(UMC)の日本法人であるユナイテッド・セミコンダクター・ジャパン(USJC)がある。一方、伊藤市長は実際の参画については、これから始まる協議で考えていくことになるとの考えも示した。
そのほかの自治体からも、運営に参画することによる財政負担については考える必要があるとする意見が一部にあったほかは、おおむね、新大学のめざす方向性などに理解する声が多く、協議に参加することには前向きだった。
















