国が今年度からの実施を決めた「こども誰でも通園制度」ができていない三重県四日市市の森智広市長は4月14日、「自治体にはそれぞれの事情があり、一斉にといわれても難しいことがある。当市では待機児童がなお解消されておらず、まずはこの課題を解消したい」と考え方を述べた。定例記者会見で記者の質問に答えた。
待機児童なお解消しない見通し
森市長によると、4月1日現在の待機児童数は連休明けに調整されるため、まだ確定した人数は分かっていない。昨年度は53人で、その人数は下回りそうだが、ゼロにはならない見通しだという。圧倒的な保育士不足が背景にあり、「だれでも通園制度はいい制度ではあるが、ここにも保育士は必要なわけで、保育園に入れず、働くことができていない家庭を見ずに、だれでも通園制度を優先する訳にはいかない。年度始めのタイミングでは取り組みを開始できなかったが、できるだけ早く取り組めるようにと考えており、担当部署もがんばっている」などと説明した。
四日市市の場合、かつては専業主婦が多く、幼稚園の需要が高かったが、女性の社会参画で共働き家庭が増え、とくに、保育士の数がより多く必要な低年齢の子の保育需要が高止まりしている状態だという。保育士確保のための努力はしており、受け入れてくれる幼稚園への支援制度を設けるなど、金銭的な面はかなりのことをしているという。ただ、公立が思い切って高い給与で保育士確保に入ると、今度は私立で足りなくなる状況に陥ることになり、一筋縄ではいかない状況に理解を求めた。
昨年12月の市議会一般質問でもやりとり
こども誰でも通園制度は、保護者の就労要件に関わらず、保育所などに未就園の生後6カ月から満3歳未満の子どもを月の一定時間、預けられるようにする国の制度。今年度当初から一斉に始まる計画だった。この問題は昨年12月の市議会一般質問でも取り上げられており、その時点で、市側は待機児童が解消しないことなどから、2026年4月からの実施は難しいと答弁していた。









