三重県の四日市市立中学校の休日の部活動で、地域クラブへの移行が進む一方、「うちの子の部活はどうなるのか」と不安を感じる保護者もいる。移行は進んでいるものの、種目によって準備の進み方に差がある。四日市市教育委員会の「みんなのブカツ推進室」は、生徒が休日も活動できるよう、各クラブの整備を進めている。
移行が進む中で見えてきた課題
市教委の昨年度の調査では、市立中学校の生徒の82%が部活動に加入していた。夏休みを経て、ほとんどの運動部活動について、休日の活動は終了し、推進室が認定する地域クラブの活動が本格的に始動した。平日の学校部活動は残るものの、今後の大会やコンクールは学校単位ではなく地域クラブとして出場するため、クラブに所属していない生徒は参加できなくなる。
同推進室は「中学生が自転車で通える範囲に地域クラブがある」ことを目指している。しかし、運動部系クラブでは参加希望者が基準人数に満たず、活動開始を断念した例がある。また文化系クラブでは、従来コンクールに出場していた部活動数や、参加希望者の見込み数から、市内で一つの地域クラブ設立となるなど、クラブ設立や活動実施状況は種目によって異なる。
指導者研修の取り組み

地域展開が本格実施されるにあたり、同推進室は指導者の資質向上を目的に研修会を開いている。9月6日には、市内で合唱の指導者向けの研修会が行われた。三重県合唱連盟の共催とし、県内の合唱指導者が参加した。

講師は指揮者の田中祐子さんが務め、「一方通行ではなく、生徒との対話が大事」という考えが共有された。活動に乗り気でない生徒への向き合い方などの質問について、自身の経験を交えて答えた。
「自分の望む歌い方を押し付けるのではなく、生徒の望む歌い方を、時間をかけてくみ取り、それを実現するために自分の経験や知識を使うことが必要」と語った。
参加した指導者は「生徒と接する上で、合唱に限らず対話が重要だと改めて気づいた」とうなずいていた。

後半には、参加者が実際に指導の動きを体験するワークショップが行われ、積極的に手を挙げる姿が多く見られた。生徒の活動を支えたいという思いが伝わる場となった。
体験会と募集案内
研修を主催した四日市合唱クラブでは、9月26日(土)午後2時から羽津中学校で体験会を開く。「みんなのブカツ」では春から体験会が実施されており、運動クラブにおいてはおおむね終了し、本格活動へ移行している。文化クラブについては今後も体験会が実施されるため、参加が可能。申し込み方法などの詳細は、市教委の四日市市地域クラブ活動「みんなのブカツ」の公式サイトで確認できる。また、体験会が終了したクラブについても、随時活動の見学ができる。
また推進室では現在、「地域指導者」と「クラブスタッフ」を募集している。地域指導者は各競技種目の指導経験者や活動経験者で、報償費は1時間1600円。運営スタッフは競技経験不要で、指導者のサポートを担い、報償費は1時間1180円。募集対象の種目など、問い合わせは推進室(059-354-8142)まで。「みんなのブカツ」の実施種目や各クラブの情報は、公式サイトで発信している。











