白壁いっぱいに陶の魚たちが泳ぐ。窓の向こうには夏の深い緑――。三重県菰野町杉谷の陶芸家・森正さん(86)の展示「陶魚」が、7月4日(土)から26日(日)まで、工房兼ギャラリー「馬酔木窯(あしびがま)」で開かれる。水族館のように演出された空間が来場者を迎える。
350~400点の陶魚が泳ぐ「陶の水族館」
展示作品はすべて1点ものの新作で、約350~400点に上る。魚をモチーフにした陶板作品は20代の頃にも手掛けていたが、その後途絶えていたといい、「もう一遍やってみよう」と今年4月ごろから本格的に取り組んだ。

展示では大きさも表情もさまざまな魚たちが白壁を回遊するように配置され、奥の窓越しに広がる濃い緑とも調和している。「水族館のように魚が泳いでいる空間をイメージした。夏は暑いからね。魚がいいね」。

制作中は「楽しかった」と振り返り、「土は勝手に変化する。型にはめるのではなく、土任せ、自然任せ」と語る。
展示作品はすべて購入可能。「これと思う作品があったら、ぜひ声を掛けて」と森さん。複数の作品を組み合わせて飾るなど、楽しんでほしいという。

森と川に囲まれた馬酔木窯で涼を感じる
会場の馬酔木窯は、森に囲まれ、すぐ近くを流れる川のせせらぎが心地よいロケーション。森さんは「普段マンションやビルの中にいる人に、癒やしや開放感を感じてもらえたら」と来場を呼び掛ける。最近訪れたイギリス人が「天国ですなー」と感想を漏らしたというほど、自然豊かな環境も魅力の1つだ。
今後について、森さんは「クラフト作品のサンプルづくりを進めたい。工房で制作している人たちの作品展も開いてみたい」と展望を語った。
会期は7月4日(土)から26日(日)までの午前11時~午後5時。入場無料。会場は馬酔木窯(菰野町杉谷2296-1)。









