三重県菰野町のパラミタミュージアムで7月31日、「ミニチュアドールハウスの世界展」が始まった。精巧ななかに物語性まで感じさせる作家17人とコレクター1人による117点を紹介している。アンティークのような雰囲気を持つ作品から、映像などの技術を採り入れた先端的な作品まであり、あらためてこの世界の奥深さを感じさせている。9月27日まで。
ドールハウスはヨーロッパで誕生し、貴族のコレクションや教育玩具として発展、子どものおもちゃとして広がったという。日本でもひな人形や豆本、江戸小物など独自のミニチュア文化は発展してきたとされ、1970年代以降、作家による芸術作品としても注目されるようになったという。
今回の展示では、日本で活躍する作家が集結し、それぞれの個性的な魅力を見せてくれるほか、日本のドールハウスの歩みにも触れられる内容になっている。

小幡耕一さんは、映像などを採り入れた作品を展示した。ジャズのライブハウスの作品では、路地の裏をのぞくと、少年が未来の演奏家をめざして楽器を練習している姿があるなど、深い物語性も感じさせる。京都の町屋や、大河ドラマでおなじみになった「耕書堂」を資料を基につくりあげた店の様子など、日本的な作品も魅力的だ。



小林美幸さんは金魚などの観賞魚をモチーフにした作品が特徴的。家やお店の中には、水槽や鉢があり、さがしてみるのも楽しい。工藤和代さんはアンティークの素材や色彩を独自の魅力にした作品が並ぶ。木下幸子さんは、繊細な手仕事により、ミニチュアの中に物語を紡ぐ作品を制作し、博物館などへの出展もしているという。木村浩之さんと美海きょうこさん夫妻は、欧米スタイルの作品を手がける木村さんと、繊細なミニチュアプラントなどを手がける美海さんが場面によって協力し、芸術性と物語性のある展示を見せている。
また、「世界を旅するドールハウスコレクター」ともいわれる佐藤與市さんが欧州各国のドールハウスコレクションの中から作品を展示して、歴史的な流れを伝えている。会場には三浦宏さんの和風建築、スペシャリストメンバーによる展示もある(一部は1階小ギャラリー)。
期間中、8月1日午後2時から、小幡耕一さん、工藤和代さんによる記念講演「ドールハウスの歴史と展望から楽しみ方まで」がある(入館者はだれでも無料で聴講できる)。ミニチュアづくりのワークショップも日曜日に開催される(事前申込制、一部を除いて参加料1000円)。
パラミタミュージアムの入館料は一般1000円(4枚セット券3000円)、大学生800円、高校生500円、中学生以下無料。















